焦点は米景気動向とECB理事会

Market Overview-ドル円、今週中の110円突破を想定

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先週の外為市場を振り返ると、米ドル高が進行する一方で、資源国通貨や新興国通貨が軒並み軟調な地合いとなった。また、グローバル株式市場が不安定化している点、NY金先物の下落トレンドが継続していることも鑑みるに、マーケットが最も注視しているテーマが米金融政策であることがわかる。よって、今週も市場関係者の耳目はその政策を左右する米国の景気動向に集中しよう。

米国経済の現状と将来の金融政策の方向性を見極める上で、今週は米国の重要経済指標が目白押しとなっている。注目は、本日の個人消費支出(8月、PCEコア・デフレーター)、1日(水)のISM製造業景況指数(9月)そして3日(金)の雇用統計(同月)だろう。これら経済指標が総じて強い内容となれば、日欧との金融政策のコントラスト(方向性の違い)がより鮮明に意識され、資源国通貨や新興国通貨でドル高トレンドが加速しよう。

好調な米経済指標に加え、30日(火)に発表されるユーロ圏消費者物価指数(9月、HICP、速報値)でディスインフレ傾向が改めて確認されれば、2日(木)の欧州中央銀行(ECB)理事会でより踏み込んだ緩和策導入について議論する可能性がマーケットで意識されよう。その場合、ユーロドルは節目の1.2500に向け下落幅を拡大させよう。
また、今回のECB理事会はグローバル株式市場の安定化装置として機能するかどうか、この点にも注目が集まろう。米連邦準備理事会(FRB)は10月にも量的緩和縮小を終了させる可能性が高い。次の緩和供給源としてECBがその役割を果たすとの観測がECB理事会後に強まれば、欧州株式をはじめグローバル株式市場も徐々に安定化の兆しを見せる可能性があろう。

ドル円は、既にレジスタンスポイント109.50レベルの突破に成功している。米経済指標が金利上昇を促すならば、ドル円のサポート要因となろう。ただ、110円トライには金利上昇だけでなく米株の高値圏維持も同時に求められよう。イエレンFRBの巧みな手腕により、米株が高値圏をかろうじて維持し且つ米金利の急激な変動リスクが後退している現状を鑑みるに、上述の米経済指標で持続的なファンダメンタルズ改善傾向が確認されれば、今週中に110円を突破すると想定している。

Today’s Outlook -焦点は米独経済指標

日本時間21時にドイツの消費者物価指数(CPI、速報値)が発表される。市場予想は前月比-0.1%(前回:同+0.0%)と低下する見通しとなっている。ZEW景況感調査は2012年12月以来、IFO企業景況感指数は2013年4月以来の水準に落ち込み、域内経済のけん引役であるドイツ経済の減速傾向は確認済み。本日のCPIでも予想外に落ち込む内容となれば、30日発表のユーロ圏HICPに対する下振れ懸念が台頭することで、週明けからユーロ売りが加速しよう。21時30分に発表されるPCEコア・デフレーターの結果次第では、1.26をトライする可能性があろう。

一方、ドル円は米経済指標の結果「米金利上昇+株高」ならば、早くも110円トライの展開を意識したい。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 110.00:心理的節目 109.54:9月26日
サポート 108.25:9月23日安値 108.00:サポートポイント

今週の焦点は110円の突破。既に109.50レベルの突破には成功しており、上述した米経済指標の結果と株式動向次第では今週中にそれを達成する可能性があろう。一方、下値は108円台の維持が焦点となろう。

ユーロドル

レジスタンス 1.2760:9月26日高値 1.2747:5日MA
サポート 1.2650:サポートポイント 1.2600:サポートポイント

1.2600トライが焦点として浮上してきた。目先の焦点はボリンジャーバンド(MA:21 σ-2.0)の下限が位置する1.2650前後だが、上述した米独経済指標の結果次第では、1.2600をトライする展開となろう。一方、上値は5日MAの突破が目先の焦点となろう。

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