欧米経済指標次第ではユーロドル1.35割れも

Market Overview-マーケットは宗旨替えを警戒

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域内の脆弱なファンダメンタルズと欧州中央銀行(ECB)の緩和強化を意識したユーロ売りに加え、直近のドル買いも合わさり、ユーロドルは1.35ミドル割れ。1.3521まで下落し、再び節目の1.3500を視野に入れる展開に。一方、米ドルのトレンドを示すドルインデックスは続伸し、80.60台まで上昇した。

イエレン連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言がこの日も行われたが、特段タカ派スタンスを匂わす発言は聞かれず。また、米経済指標も強弱まちまちの中、なぜドル買い圧力が徐々に強まっているのか。やはり、近い将来におけるイエレンFRBの宗旨替えの可能性をマーケットが意識し始めてきたことが根底にあると考えらえる。米債券市場では、将来の米金融政策の動向を反映しやすい2年債利回りがイエレン議会証言後、再び0.50%台へ向け反発し続けている。外為市場ではドル/加ドルが1.06台で底打ち感を強め、ノルウェークローネが今年5月以降ドル高トレンドへ転じる等、資源国通貨の一角で買い圧力が後退している。また、商品市場ではNY金&原油先物相場で軟調な地合いが続いており、宗旨替えへの警戒感が垣間見える。

だが、ダウ工業株30種平均が史上最高値を更新し続けているのとは対照的に、レンジ内で低空飛行が続く米金利(2年&10年債利回り)の動向を考えるなら、ドル高トレンドが鮮明となるタイミングは、イエレンFRBの宗旨替えが実際に確認された後だろう。それまでドル円は、4月以降から続く101.00-103.00のレンジが継続すると想定している。

Today’s Outlook -注目はユーロドル

上述の通り、ユーロドルは厚いビッドが観測されていた1.3550レベルをあっさりと下方ブレイクし、再び1.3500を視野に入れる展開となっている。また、ユーロ円が今年2月以来となる137.50割れとなれば、ユーロポンドも2012年9月以来となる0.79台割れの展開となる等、ユーロ相場全体が下値を模索する展開となっている。

日本時間18時にユーロ圏の消費者物価指数(6月、HICP、改定値)が発表されるが、下方修正された場合、欧州中央銀行(ECB)によるさらなる緩和強化観測を背景にユーロ売りが加速しよう。

また、本日の米経済指標次第ではドル買い圧力がさらに強まる可能性がある。昨日公表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)は、総括判断で「米経済活動は全12地区で引き続き拡大した」と指摘。製造業は全12地区で拡大し、住宅市場についても多くの地区における販売可能な住宅の不足と住宅価格の上昇を報告した。本日のフィラデルフィア連銀製造業景気指数(7月)や住宅関連指標(6月)が市場予想を上回る内容となれば、マーケットはベージュブックで指摘されている通り継続的なファンダメンタルズ改善を意識しよう。イエレン議会証言後、反発地合いにある2年債利回りが0.52%台へ向け上昇し続け、米株高維持により10年債利回りへの低下圧力も後退すれば、ドル買い圧力を強めよう。『ユーロ売り+ドル買い』となれば、ユーロドルは節目の1.35割れもあり得る。その場合、ユーロクロスもさらに下値を模索する展開となろう。

Today’s chart point

ドル円

レジスタンス 101.98:200日MA 101.70:21日MA
サポート 101.00:サポートポイント 100.80:サポートポイント

上値は、21日MAでの攻防が焦点。突破した場合は200日MAが次のターゲットとなろう。101.80レベルから102.00にかけてはオファーが観測されている。一方、下値は101.00、100.82(5月21日安値)、100.75(2月4日安値)を重要サポートポイントとして認識しておきたい。それぞれのポイントではビッドが置かれている。

 

ユーロドル

レジスタンス 1.3606:一目/基準線 1.3586:一目/転換線
サポート 1.3500:心理的節目 1.3477:2月3日安値

1.35台の維持が焦点に。1.3510-1.3500にかけては断続的に厚いビッドが観測されている。しかし、1.3500下で置かれているストップを巻き込む展開となれば、重要サポートポイント1.3477を視野に下落幅が拡大しよう。1.3480レベルでは再びビッドが観測されている。一方、上値は1.36台への再上昇が目先の焦点だろう。テクニカル面では日足の転換線(赤ライン)&基準線(黄ライン)に注目したい。尚、転換線レベルではオファーが観測されている。

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