米株高 VS ドル高

Market Overview

20日の海外外為市場は、   世界的な株高の連鎖を背景に円安基調が継続した。ドル円(USD/JPY)は、「株高・米金利上昇」を背景に6月10日以来となる107円台の到達に成功。本日早朝に107.45レベルまで急伸する局面が見られた。クロス円も総じて円安優勢の展開となった。一方、失業率の改善やイングランド銀行(BOE)による「BREXITショックを受けた急減速の兆候なし」という調査報告が好感され、ポンド相場も総じて堅調に推移。ドル円の上昇や株高も合わさり、ポンド円(GBP/JPY)は6時過ぎに142.33レベルまで急伸する局面が見られた。

他の市場動向だが、欧米株式は堅調に推移。ダウ平均は良好な決算内容を背景に7日連続で過去最高値を更新した。一方、原油先物相場(WTI8月限)は米国の原油在庫が予想以上に減少したことが好感されドル高の影響を相殺。小幅に反発した。米金利は「株高+原油相場反発」を背景に各ゾーンの利回りが上昇。米金融政策の方向性に敏感な2年債利回りは0.71%台まで上昇した。

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Analyst's view

世界的な株高トレンドは継続中。リスク選好の先導役である米株はここまでの良好な企業決算内容を背景に高値圏を維持している。一方、外為市場ではドル高圧力が徐々に強まっている。連日の株高にもかかわらず米金利の低空飛行状態に変化が見られない事実を考えるならば、利上げ観測は高まっていない。それでもドル高となっている背景には、米欧の金融政策およびファンダメンタルズの格差を背景とした欧州通貨売りがある。本日は欧州中央銀行(ECB)理事会が開催される。金融緩和強化への思惑は強まっているが、今回の会合でドラギECBがそれに踏み切る可能性は低い。よって焦点は、次回9月会合での金融緩和強化に向けたシグナルの発信にあろう。現在のユーロドル(EUR/USD)は1.10-1.12のレンジ相場となっている。しかし、直近は上値の水準が徐々に切り下がり下限トライのムードが強まっている。米株高とそれに伴う米金利への低下圧力が後退しているタイミングでの金融緩和強化の示唆は、ユーロ売り圧力を強める要因となろう。

 

ユーロ売りは、さらなるドル高を誘発する要因である。そのような展開となった場合、注視すべきは米株の動向だろう。国際商品市況(CRB指数)は、ドル高圧力が強まると同時に6月1日以来となる184ポイント台まで下落している。昨日の原油先物相場(WTI8月限)もサポートポイントの44ドル台を一時下方ブレイクする局面が見られた。この状況(ドル高→国際商品市況下落)が続けば、エネルギーセクターの圧迫要因となろう。現在の米株は良好な企業決算がポジティブ要因となっている。しかしそのポジティブ要因を相殺する兆しが国際商品市況で見られる以上、常に米株の反落リスクを警戒したい。

円相場は引き続き株式にらみの展開となろう。米株が崩れない限りは、グローバル株式市場も堅調に推移しよう。よって円安基調も継続しよう。注目すべき通貨ペアはドル円(USD/JPY)。テクニカル面で重要なレジスタンスラインを本日早朝に上方ブレイクした。株高維持となれば、米金利への低下圧力がさらに後退することで次のターゲットである89日MA(今日現在107.75前後で推移中)および108.00を挟んで展開している一目/雲(日足)の攻防へシフトする展開が想定される。チャート分析の詳細は、本日の「IGテクニカル分析 」で別途参照されたし。


【比較チャート】  赤ライン:WTI原油先物 緑ライン:CRB指数

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