ドル円 ユーロ円はともに一目/雲の攻防が焦点

Market Overview

29日の海外外為市場では、円を買い戻す動きが強まった。ドイツ銀行の経営問題に関するヘッドラインと同行の株価下落が重石となり、この日の米株は反落。米株安はリスク回避の円高圧力を強め、ドル円は100.83レベルまで下落する局面が見られた。クロス円もドル円同様の展開に。ユーロ円は一目/雲の下限(日足)手前で推移している基準線&21日MAで上値がレジストされ、この日の高値レベル114.19から113.00まで下落した。

他の市場動向だが、米株は上記の通りドイツ銀行の問題が嫌気され金融セクターを中心に大幅反落となった。原油先物相場(WTI 11月限)はOPEC非公式会合でのサプライズ減産合意を受け、一時48.32ドルまで上昇する局面が見られた。ただ、11月総会への不透明感も根強く、それ以上の伸びは抑制され47.83ドルでこの日の取引を終了。米金利は株安に反応し各ゾーンの利回りが低下した。

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Analyst's view

OPECサプライズ合意後のWTI原油先物は、48ドル前半で上値がレジストされた。29日のレポートで筆者が指摘した③のリスク要因(=加盟各国の具体的な生産量が議論される11月のウィーン総会への警戒感)が意識されているからだろう。ただ、サプライズ減産合意により、目先、原油相場が急落するリスクは後退した。また、テクニカル面でも週足の一目/均衡表がサポート要因となっている点も考えるならば、次回総会までコアレンジ(40~50ドル)を中心とした攻防となる可能性が高い。ドイツ銀行の問題は中長期的にはグローバル株式のリスク要因だが、現状、ストック欧州50Volatility(1ヵ月)が20ポイント以下と低位で推移している点を考えるならば、目先、欧州株安を震源としたグローバル株式の混乱というシナリオが顕在化する可能性は低い。

本日の円相場もレンジ相場で推移しよう。ドル円は100.00-102円前半(=日足一目/雲の下限)をコアレンジと想定。雲の下限トライのシグナルとして注視すべきは、昨日上値をレジストした21日MA(今日現在、101.74前後で推移)となろう。ただ、日経平均は3週連続で一目/雲の下限(週足)で上値がレジストされている。また、昨日引け時点でのローソク足(週足)の形状が陰のトンボである点も考えるならば、テクニカル面では上昇圧力の後退シグナルが点灯している。これは29日のレポートでも指摘した異次元緩和の限界が一因になっていると思われる。ドイツ銀行の問題や高値警戒感が意識され米株の上値が重くなっている状況で国内株式の上値も抑制されれば、円売り頼みの上昇には限界があろう。上記の一目/雲の下限がレジスタンスの上限と常に意識しておきたい。

一方、クロス円ではユーロ円の動向に注視したい。昨日は一目/雲の下限(日足、今日現在114.27レベル)手前で上値がレジストされた。ドル円同様、2016年に入り一度も雲の突破に成功していない点を考えるならば、本日も雲の下限がレンジの上限として意識されよう。一方、レンジの下限は112.00と想定。このレベルにはビッドが観測されている。


【ドル円チャート】

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【ユーロ円チャート】

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