かい離の拡大と米指標データ

Market Overview

26日の海外外為市場は、円安圧力が強まる展開となった。週明けの海外株式は欧米そして新興国市場ともに上昇する展開に。また、42ドル台まで急落したNY原油先物相場も、メキシコ湾岸で発生した熱帯性低気圧の影響が一時的な需給改善につながるとの観測から反発基調を維持。これら市場動向がリスク選好の円売り圧力を強め、ドル円は短期レジスタンスラインや日足一目の突破に成功。111.95レベルまで上昇する局面が見られた。クロス円も上値トライの展開に。ユーロ円は今月2日以来となる125円台への到達に成功した。豪ドル円は大陽線が示現し、2月15日高値88.19を起点としたレジスタンスラインを再びトライする展開となった。

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Analyst's view

5月の米耐久財受注は市場予想の0.6%減を下回る1.1%減、輸送用機器除いても0.1%増と市場予想の0.4%増以下となった。また、企業の設備投資の先行指標とされる航空機を除く非国防資本財の受注も0.2%減少する等、総合的に冴えない内容となった。これに対し米金利は素直に低下で反応。米金利の低下は米ドル売り圧力を強めた。
だが、その後は米ドル買い圧力が強まった。要因は、米金利の下げ止まりと堅調な米株を背景に米ドルショートの調整が進行したことにあろう。現況のドル円で注視すべきは二点ある。ひとつめは、ドル円と米金利との相関性が崩れていることだろう。この点をチャート①で確認すると、FOMC後以降、両市場のかい離が鮮明となっていることがわかる。この要因は、世界的な株高の維持が円売り圧力を強めている点にあると考えられる。この点は、昨日のクロス円の上昇が示唆している。注視すべきもう一つの点は、株高に米金利が追随できない事実だ。通常ならば、株式と金利は順相関の関係ある。しかしチャート②を確認すると、その関係が4月下旬以降、完全に崩れていることがわかる。チャート③が示すとおり、米ドル相場のトレンド決定要因は米金利にある。その米金利がこのまま株高に追随出来ないならば、ドル円と米長期金利とのかい離は、ドル円の下落というかたちで収斂される可能性が高いだろう。逆に米金利が反発することでかい離が収斂される展開を想定する場合、良好な指標データが前提条件となろう。

その米指標データだが、本日は6月 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)に注目したい。直近は消費者マインドが低下傾向にある。市場予想(116.0)以下となれば米金利の抑制要因となろう。この場合、米ドル相場は上値の重い展開を想定したい。ドル円は111円台でのこう着状態が継続しよう。逆に市場予想を上回るならば、米金利のサポート要因となることで米ドル相場をサポートしよう。この場合、ドル円は112.00ブレイクを想定したい。それを達成する場合、次の上値ターゲットは直近安値108.82からの61.80%戻し112.25レベルとなろう。一方、ユーロドルは引き続き1.11-1.13のレンジ相場を想定したい。昨年の米大統領選以降、上値をレジストし続けている1.1300にはオファーの観測あり。


【チャート①:ドル円と米長期金利の比較チャート】

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【チャート②:米株と米長期金利の比較チャート】

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【チャート③:ドルインデックスと米長期金利の比較チャート】

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