原油安の相殺要因は良好な米指標データ

Market Overview

21日の海外外為市場は、米ドル売り優勢の展開となった。この日のNY原油先物7月限は、一時10か月ぶりの安値水準42.05ドルまで急落。前日比0.98ドル安の1バレル=42.53ドルで終了した。原油価格の下落はエネルギーセクターの売り圧力を強め、欧米株式市場を圧迫。「原油安 / 株安」は米金利の上昇を抑制した。外為市場では米ドル安の調整相場に一服感が漂い、ドル円は日足一目雲の下限で上値がレジストされる展開に。欧州タイムに111.07まで下落する局面が見られた。一方、ユーロドルはNYタイム後半に1.1170手前で上昇する局面が見られた。

尚、本日早朝にニュージーランド準備銀行(RBNZ)は、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートを1.75%に据え置いた。今回の決定は予想通りであり、NZDは対ドルで0.7250を挟んで売り買いが交錯。対円では80円後半でのレンジ相場へとシフト。

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Analyst's view

原油価格の下落が止まらない。OPEC加盟国による一段の減産観測報道や米石油在庫統計で原油とガソリンの在庫が減少したものの、21日のNY原油先物7月限は大幅続落の展開となった。昨年のトランプラリーの際に付けた安値42.20レベルを下方ブレイクしたこと、テクニカル面で標準誤差回帰分析バンドの下限を下方ブレイクしていることを考えるならば、明らかに下落過熱感が意識されやすい状況となっている(チャート①参照)。よって、目先は買戻しが入る局面が散見されよう。だが、21日のレポート「米金利と原油先物相場」でも指摘したとおり、原油価格の低迷は、米金利の低下 / 上昇抑制の要因となろう。

また、原油安は過去最高値圏にある米株の調整要因となる可能性もある。21日のナスダック総合株価指数の反発は、ハイテクセクターを中心とした株高トレンドの根強さを示している。だが、高値警戒感が意識され、来月に四半期決算を控えるタイミングでの原油安は、さらなる高値を目指す前の調整の材料として利用されやすい。「原油安→米株調整」となれば、やはり米金利の低下 / 上昇抑制の要因となろう。
このような状況の中、ドル円は日足一目雲が明確なレジスタンスとして意識され始めている。突破の鍵は米指標データにあろう。昨日発表された5月の中古住宅販売件数は前月比1.1%増と予想外に増加。これが原油安の相殺要因となり、米金利をサポートした。本日発表される指標データでも総じて市場予想を上回れば、米金利がサポートされることで米ドル安の調整相場が続こう。雲が薄くなっているタイミングも考えるならば、雲の突破&112.00トライを想定したい。逆に総じて市場予想を下回る内容となれば、111円割れを警戒したい。テクニカル面では110.70前後で推移している21日MAの維持が焦点となろう(チャート①参照)。一方、ユーロドルは1.1100-1.1200を中心レンジと想定したい。トレンドは米指標データ次第となろう。上値攻防分岐は21日MAと転換線が推移している1.1200前後。一方、下値のそれはビッドが観測されている1.1100を想定したい。


【チャート①:NY原油先物チャート】

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【チャート②:ドル円チャート】

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