円相場のトレンドは米雇用統計後の米株次第

Market Overview
1日の海外外為市場は、ドル売り優勢の展開となった。この日発表されたISM製造業景況指数(8月)が市場予想を下回ったことでドルロングを解消する動きが加速。対照的に欧州通貨を買い戻す動きが強まったことでユーロドルは一目/雲の上限(日足)の突破に成功。1.1205レベルまで反発した。ポンドドルも同様の展開となり、8月4日以来となる1.13318レベルまで上昇した。一方、ドル円は米利上げ期待を背景に104.00を付ける局面があったが、上記の冴えないISMデータを背景に103.10台まで反落した。ドル安を背景にクロス円は売り買い交錯の展開となった。

他の市場動向だが、欧米株式は米雇用統計(8月)を控え強弱まちまちの展開に。原油先物相場(WTI10月限)は根強い供給過剰懸念を背景に4日続落(終値:43.16)。米債券市場では冴えないISM製造業景況指数が嫌気され各ゾーンの金利が低下。米金融政策の方向性に敏感な2年債利回りは0.78%台まで低下した。

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Analyst's view

昨日の海外外為市場は、上記のとおり冴えない米指標データがドル相場の圧迫要因となったことで、ドルインデックスは200日MAで上値がレジスト状態となっている(日足チャート参照)。このMAの攻防は、本日の米雇用統計次第だろう。

市場予想(非農業部門雇用者数:18.0万人、失業率:4.8%、平均賃金:0.2%)を総じて上回る内容となれば「9月利上げ」が意識され「米金利上昇→ドル高」の展開が想定される。今年最高値121.69を起点としたレジスタンスラインを一時的に突破したドル円もファーストリアクションは上値トライで反応しよう。焦点は米株の動向だ。米利上げがリスク要因としてグローバル市場で警戒されている以上、ドル高は米株の圧迫要因となる可能性が高い。良好な雇用統計が皮肉にも米株の調整を促すきっかけとなれば、ドル円の上昇は短期で終息しよう。現時点での上値の目途は、一目/雲の上限(日足)が推移している105.20レベルを想定。逆に強い雇用統計を受け「米金利上昇+株高トレンド維持」ならば、上記テクニカルの突破を意識したい。

市場予想を下回る展開となれば、素直にドル安で反応しよう。この展開での注目通貨は、ユーロと英ポンド。前者は対ドルで一目/雲の下限(日足)の維持に成功(雲の上限の突破にも成功)。テクニカル面で反発ムードが出始めている。このタイミングで冴えない雇用統計が重なれば、昨日上値をレジストした21日&89日MAが密集している1.1205前後を突破し、トライアングルの上限を目指す展開が想定される(詳細はテクニカルレポートを参照)。

ポンドも対ドルでブレクジット・ショック以降、レンジ相場の上限として意識されている1.3500を視野に上昇幅が拡大しよう。また、ドル安は原油先物相場をはじめとした国際商品市況の反発要因となり得るため、資源国通貨も対ドルでのショートカバーが想定される。

円相場は「ドル円の下落 vs クロス円の上昇」の展開を想定。「冴えない雇用統計→ドル安」が株高を誘発すれば、クロス円の上昇がドル円の下落圧力(=ドル安圧力)の相殺要因となろう。下値の目途は101.80レベルで推移している10日MA。ただ、冴えない雇用統計は米ファンダメンタルズに対する懸念を強める材料でもある。米利上げリスクの後退以上にこの点が強く意識されれば、米株は失速しよう。米株が失速すればクロス円の上昇にも期待出来ず、ドル円は10日MAを下方ブレイクする可能性が高まろう。

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【ドルインデックスチャート】青ライン:200日MA

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