ドル高リスクに要警戒

Market Overview
30日の海外外為市場は、ドル買い優勢の展開となった。米利上げ観測に加え、この日発表された8月の米消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)が101.1と、市場予想(97.0)以上の結果となったこともドル買いをサポートした。ドル円は7月29日以来となる103円台への到達に成功(高値:103.13)。ユーロドルは一目/雲の上限(日足)を下方ブレイクし、12日以来となる1.1132レベルまでドル高が進行した。

他の市場動向だが、主要な欧州株は米利上げに伴う金利上昇を背景に金融セクターの利ざや収益が改善するとの期待感から総じて堅調に推移した。一方、米株は欧州委員会によるアップルの追徴課税措置や利上げへの警戒感が重石となり反落した。原油先物相場(WTI10月限)はイランの増産発言が圧迫要因となり続落した(終値:46.35)。米金融政策の方向性に敏感な2年債利回りは、「株安+原油安」を背景に0.80%を割り込んだ。

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Analyst's view

今週に入り発表された米指標データはいづれも市場予想以上の内容となっている。「9月利上げ」は指標データ次第というFEDサイドからのシグナルを考えるならば、短期サポートラインの維持に成功したドルインデックスが再び200日MAを視野に上昇トレンドを形成していることは当然の反応と言えるだろう(日足チャート参照)。

本日はADP雇用統計(8月)およびシカゴ購買部協会景気指数(同月)が発表される。個人消費関連指標に続き市場予想以上の内容となれば、ドル相場をサポートしよう。一目/雲の上限(日足)を大陰線により下方ブレイクしたユーロドルは、一目/雲の下限(日足)およびリトレースメント61.80%(7-8月高安)がクロスしている1.1110-15をターゲットに下落幅の拡大(=ドル高加速)を想定したい。上記テクニカルの下方ブレイクは、2015年12月安値(1.0521)を起点としたサポートライン(今日現在1.1020レベル)をトライするシグナルとなる可能性がある。

円相場は、引き続き株式にらみの展開となろう。目下、「ドル高+原油安」でもグローバル株式市場が大きく崩れるムードは感じられない。株式市場がこの堅調地合いを維持するうちは、円安優勢を想定したい。ドル円は、今年最高値121.69を起点としたレジスタンスライン(今日現在103.60レベル)のトライが焦点となろう。このラインの突破は、一目/雲(日足)の攻防シフトのシグナルとして捉えたい。ただ、ドル高リスクが意識されリスク選好の先導役である米株には調整ムードが漂い始めている。一方、原油先物相場では生産調整の期待先行相場に息切れ感が見られる。このタイミングでの良好な米指標データによるさらなるドル高の加速は、株式市場と原油先物相場の圧迫要因である点を常に意識しておきたい。


【ドルインデックスチャート】青ライン:200日MA

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【ドル円チャート】

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