強固な「ドル安=株高」の構図

Market Overview

28日の海外外為市場は、円安優勢の展開となった。この日のグローバル株式は、急落後によく見られるショートカバーの展開となり、欧米そして新興国の各株式市場はそろって上昇。堅調な株式動向は外為市場での円売り圧力を強め、「BREXITショック」を背景に134円前半まで下落していたポンド円(GBP/JPY)は一時137.45レベルまで急反発した。同じく「BREXIT」の波及懸念に直面しているユーロ円(EUR/JPY)も112円ミドルレベルから113.86レベルまで反発した。

株式反発の影響を受け米金利も各ゾーンで上昇。「株高+米金利の上昇」を背景にドル円(USD/JPY)も102.84レベルまで上昇した。

原油価格(WTI8月限)は前日比で3.4%上昇。国際商品市況全体(CRB指数)も堅調に推移したことで、資源国通貨は対ドルでショートカバー優勢の展開となった。特にブラジルレアルは節目の3.30台を下方ブレイクし、昨年7月24日以来となる3.2982レベルまでレアル高が進行する局面が見られた。

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Analyst's view

上述の通り昨日の欧米株式市場は金融やエネルギーといった景気に敏感なセクターが上昇のけん引役となった。しかし、現時点では急落後のショートカバーの可能性が高い。よって、このままリスク選好(株高トレンド)へ回帰すると判断するのは早計だろう。
「リスクセンチメントはドル相場次第」とこのレポートで指摘してきたが、昨日のドルインデックスは米株と金利がともに上昇したにもかかわらず反落。「ドル安」と「株高」間における強固な順相関の関係を再確認できた(比較チャートではドルインデックスとグローバル株式の騰落率が対照的となっていることがわかる)。よって、リスク選好回帰の鍵は「ドル安の継続」にあろう。

そのドル相場のトレンドは、米指標データ次第となることも指摘済み。本日は、米インフレ動向を見極める上でFEDが重視するコアPCE(5月)が発表される。2015年11月以降から上昇圧力が強まり今年1-2月には1.7%(年率)まで上昇。しかしその後は1.6%(同)へ低下している。昨日発表されたGDP確報値(Q1)はプラス1.1%と改定値のプラス1.0%(同)から上方修正された。しかし、Q4GDPのプラス1.4%(同)から減速し、個人消費支出もQ4のプラス2.4%からプラス1.5%へ落ち込んだ。コアPCEまでが前回を下回る内容となれば、米利上げ観測は後退しよう。外為市場ではドル安圧力が再び強まり、その結果グローバル株式はショートカバー優勢の展開が想定される。「ドル安+株高」となれば、円相場はクロス円が円安の牽引役となろう。注目はポンド円(GBP/JPY)と資源国通貨。24日以降、GBP/JPYは14.50%下落。ドル安は目下「BREXITショック」の最大の相殺要因であるが故に、急落後のショートカバーも他のクロス円と比較し拡大しよう。ユーロ円(EUR/JPY)反発の牽引役としての役割という観点でもGBP/JPYの動向は重要だろう。

また、ドル安は国際商品市況にとってもポジティブ要因である。特に原油価格は時間外で1%上昇。本日の米週間原油在庫統計で在庫減が確認されれば、反発基調が継続しよう。その場合、資源価格との相関性が高く且つ直近の下落率が6%近くに達した加ドル円(CAD/JPY)や豪ドル円(AUD/JPY)の買戻し圧力も強まろう。
「株高+クロス円上昇」の展開となれば、ドル円(USD/JPY)は日足の一目/転換線(102.95)及び5日MA(113.13)の突破が想定される。

また、ドル安は国際商品市況にとってもポジティブ要因である。特に原油価格は時間外で1%上昇。本日の米週間原油在庫統計で在庫減が確認されれば、反発基調が継続しよう。その場合、資源価格との相関性が高く且つ直近の下落率が6%近くに達した加ドル円(CAD/JPY)や豪ドル円(AUD/JPY)の買戻し圧力も強まろう。
「株高+クロス円上昇」の展開となれば、ドル円(USD/JPY)は日足の一目/転換線(102.95)及び5日MA(113.13)の突破が想定される。


【比較チャート:ドル相場と株式市場(過去3ヵ月間)】 緑:ドルインデックス  青:グローバル株式(MSCI)

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