株式次第の円相場

Market Overview

17日の海外外為市場は、引き続き方向感の無い展開となった。円相場は国内株式の続伸及び序盤の欧州株高を背景に、欧州タイムは円売り優勢だったものの、その後、欧州株が失速し且つ米株が終始軟調地合いで推移したことをを受け、NYタイムは一転して円を買い戻す動きが強まった。ドル円(USD/JPY)は重要レジスタンスポイント109.50レベルを突破する局面が見られたが、その後は米株の下落に呼応するように上昇幅が縮小し、ロンドン勢が引く直前に108.84レベルまで反落する局面が見られた。クロス円も同様の展開となった。

一方、ドル相場に目立った値動きは見られなかった。ユーロドル(EUR/USD)は1.13前半台でこう着状態が継続。他のドルストレートもドルの売り買いが交錯する展開となった。

一方、この日の原油価格(WTI6月限)は、2015年10月12日以来およそ7カ月ぶりとなる1バレル=48.60ドルまで上昇する局面が見られた。堅調な原油価格の動向を受け、米債券市場では各ゾーンの利回りが上昇した。金融政策の方向性に敏感な2年債利回りは、先月27日以来となる0.8350%まで反発する局面が見られた。一方、1.780%手前でレジストされる状況が続いた。

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Analyst's view

売り買い交錯の状況となっているグローバル株式市場だが、年初のようなリスク回避ムードが強まっているわけではない。株式のトレンドを左右する原油価格(WTI6月限)は、節目の50ドルに向け堅調に推移中。国際商品市況全体も堅調さを維持していることで、外為市場では目立った資源国及び新興国通貨売りは発生していない。また、投資家の不安心理を表すVIX指数は13-18ポイントのレンジ内で推移中。日米欧そして中国と各国 / 各地域でのリスク要因は存在するものの、上記のマーケット動向はそのリスクが顕在化せずにいる状況を示唆している。

一方、ドル相場は5月に入ってからのショートカバーに一服感が出始めている。実際、ドルインデックスは95前後で頭打ち感を強める状況に変化は見られない。CMEのFEDウォッチでは6月利上げの可能性が約15%となっており、6月の米連邦公開市場員会(FOMC)のメインシナリオは利上げ見送り。直近の米指標データでも強弱まちまちの内容が続いていることも考えるならば、外為市場が「6月FOMCでの利上げ」を意識したドル買いトレードには期待出来ない。よって、円相場のトレンドはグローバル株式の動向を受けた「円の売り買い」によって決定されよう。ドル円(USD/JPY)のチャートポイントに関しては「 IGテクニカル分析」を参照されたい。

一方、ユーロ相場は直近の動向を考えるならば1.12台への下落リスクを常に警戒したい。そのような展開となれば、ドル相場のサポート要因となろう。チャートポイントに関しては「 IGテクニカル分析」を参照されたい。


【WTI / VIX日足チャート】

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