中国市場に要注意

Market Overview

9日の海外外為市場は、円高調整地合いとなった。この日、麻生太郎財務相は為替介入の可能性について言及。グローバル株式市場もリスク回避優勢の展開とはならかったことで調整の円売り圧力が強まり、ドル円(USD/JPY)は108.60レベルまで反発した。クロス円も総じて円安優勢の展開となった。
一方、ドル相場も買戻し基調が継続し、ユーロドルは1.1375レベルまでドル高が進行し、短期サポートラインが視野に入ってきた。また、対資源国通貨でもドル高優勢の展開となったことで、ドルインデックスは94.20レベルまで反発した。

原油価格(WTI6月限)はドル高の影響を受け大幅に反落。原油価格の下落は米金利の低下圧力を強め、2年債利回りは0.71%まで低下する局面が見られた。

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Analyst's view

ドル円(USD/JPY)は105.00トライの前に反発基調が継続している。投機筋の円ポジション動向(CFTC)を確認すると、2週連続でネットでの円買いが減少中。円売り介入への警戒感から、目先は日本の政策当局の出方待ちといったところだろう。
ただ、このレポートで既に指摘しているとおり、円相場のトレンドは海外動向次第である。日本の政策責任者が円売り介入を示唆する発言をしても、グローバル株式や原油価格が再び不安定化するならば、円売り介入は投機筋に絶好の「円買いチャンス」を与えるだけに終わるだろう。

そのグローバル株式動向だが、4月20日以降、リスク選好の先導役である米株の反落に呼応し軟調地合いが継続している。

米株と米金融政策に敏感な2年債利回り動向を比較すると、「株安・金利低下」の局面へとシフトしつつある(比較チャート①参照)。米金利の低下基調はイエレンFRBによる利上げペースの鈍化が影響していることは言うまでもない。ただ、同時に米株の上値も重くなっている事実は9日のレポートでも指摘した通り、米経済の先行き不透明感が意識され始めている可能性を示唆している。

今週は13日まで米重要指標データの発表は予定されていないが、米株の圧迫要因として他に注意すべきは中国マーケットだろう。

人民元相場は再びドル高・人民元安基調となり(比較チャート②参照)、上海株式は3,000ポイントで上値がレジストされ2日連続で大陰線が出現している。8日に発表された4月の貿易統計(米ドルベース)では、輸入額が10.9%減となり内需の縮小傾向が改めて確認された。内需低迷を受け「人民元安&株安」がさらに鮮明となれば、「中国リスク→米株圧迫→グローバル株式&原油価格が不安定化→円高」の展開となる可能性があろう。

【比較チャート①】緑ライン:米株(MSCI) 赤ライン:米2年債利回り

米株 米金利チャート

【比較チャート②】赤ライン:人民元オフショア 青ライン:人民元オンショア

中国人民元

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