リスク選好でも円高

Market Overview

6日の海外外為市場は、ドル売りが継続した。この日発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では4月の利上げ議論がなされたことに言及する等、必ずしもハト派的な内容ではなかった。しかし、米利上げペースの再加速を市場に想起させるほどのインパクトはなく、ドルインデックスは94.50レベルを挟んでの低空飛行が継続した。ドル円(USD/JPY)は109.34と2014年10月31日以来の安値レベルまで低下。一方、ユーロドル(EUR/USD)は1.14台を回復する局面が見られた。

この日の国際商品市況(CRB指数)は、原油価格の急反発もあり堅調に推移。これを背景に外為市場では資源国&新興国通貨が対ドルで堅調に推移した。また、堅調な国際商品市況は株高要因ともなったことで、米金利はリスク選好を背景に各ゾーンの利回りに上昇圧力が強まった。

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Analyst's view

米国の石油在庫が予想外の減少(=米エネルギー情報局 週次石油在庫統計:490万バレル超の減少)となったことが好感され、昨日の原油価格は急反発。国際商品市況(CRB指数)も堅調に推移した。国際商品市況の反発を背景に株式市場と資源国通貨に買戻し圧力が強まるのは想定の範囲内。

興味深いのは、リスク選好優勢にもかかわらず円相場が円高で反応したことだろう。実際、「株高+商品高」を背景に投資家のリスク許容度が拡大したにもかかわらず(=VIX指数が14レベルで低空飛行となっているにもかかわらず)、ドル円(USD/JPY)は5日安値109.94を一気に下方ブレイクすると、109.34レベルまでドル安・円高が進行した。また、1.14台を回復したユーロドル(EUR/USD)とは対照的に、ユーロ円(EUR/JPY)が4月以降続落する展開となっている点も現在の外為市場における円圧力の強さを物語っている。この動きの根底にあるのは、6日のレポートで指摘した国内外のファンダメンタルズだろう。そして今回は、(筆者はそうは思わないが)円高阻止の最後のカードと目されている円売り介入への期待感が急速に後退していることも(理由は6日のレポートを参照されたい)、円高を加速させている要因だろう。

17日にカタールのドーハで開催予定となっている増産凍結協議への警戒感が強まり、且つドル安との相関性が低下している現状も考えるならば、直近の原油価格は不安定な状況が続く可能性が高い。また、来週以降本格化する米国の四半期決算で総じて冴えない内容が続けば、グローバル市場全体がリスク回避優勢の局面へシフトする可能性がある。これらのリスクイベントを考えるならば、一時的な反発(=円安)局面は散見されても、それがトレンド化する可能性は低いと考えられる。

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