クロス円が円高の牽引役に

Market Overview

24日の海外外為市場は、原油価格の動向に右往左往する展開となった。欧州タイムからNYタイム序盤は、原油価格の下落を背景に欧米株式が軟調に推移。「原油安+株安」を背景にリスクセンチメントが悪化した外為市場では資源国通貨売り / 円&ユーロ買いの展開となった。USD/JPYは111円割れ寸前まで下落(安値111.04)。EUR/USDは1.1050手前まで反発する局面が見られた。
その後、米週間石油在庫統計でガソリンやヒーティングオイルの在庫が予想以上に減少していたことが確認されると原油価格は一転反発基調へ転じた。これを受け米株は終盤に下げ幅を一気に縮小。外為市場でもリスク選好を背景に資源国通貨のショートカバー / 円&ユーロ売りの展開となった。USD/JPYは112円前後まで反発し、EUR/USDは心理的節目の1.10前後まで反落し東京時間を迎えている。

チャート

Analyst's view

外為市場は原油相場に右往左往する状況が継続中。WTIチャート(日足)を確認すると、26ドルレベルでダブルボトム形成の可能性が出てきた一方、ネックラインとなる35ドルレベルの突破には未だ成功していない。この水準を突破しても、次に控えるのは重要チャートポイントの38ドルレベル。この水準には標準誤差回帰分析バンドの上限がクロスしている点も考えるならば、テクニカル面では未だ原油価格の低空飛行が続く可能性が示唆されている。筆者は、「増産凍結」ではなく産油国間全体における「協調減産」合意が38ドルレベル突破の条件と考えている。よって、今後の原油価格はレンジ内(下限26ドル~上限35ドルor38ドル)で上下に振れる不安定な状況へシフトする展開を想定している。また、昨日のレポートでも指摘したようにリスク選好の先導役である米株と長期金利の歪な乖離が見られる現状も考えるならば、リスク選好の先導役である米株が不安定化することでグローバル株式市場も同様の展開となろう。

上記の状況を踏まえ、外為市場では引き続き円高リスクを警戒したい。リスク回避局面では円と共にユーロやスイスフラン買い圧力も強まるが、2月以降、EUR/JPY及びCHF/JPYが円高優勢で推移している状況を考えるならば、現在のリスク回避局面で最も選好され易いのが円であることがわかる。不安定な原油価格と英国のEU離脱リスクを背景に資源国通貨や英ポンドも対円で下落しやすい状況にあることを考えるならば、クロス円での円高がUSD/JPYの下落を牽引しよう。そのUSD/JPYだが、目先は変則的なダブルボトム形成の可能性を探る展開となっている。しかし、国内外のリスク要因を俯瞰するならば、常に110円トライの展開を想定しておきたい。

【WTI日足チャート】

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