米利上げペースは中国経済次第

Market Overview

6日のグローバル株式市場は、再びリスク回避優勢へ逆戻り。欧米株式市場は、中国の景気減速リスクと原油安に加え、北朝鮮による核実験問題も嫌気され総じて下落。ダウ平均は1万7000ドル、S&P500は2000ドルの節目をともに割り込み昨年10月6日以来となる安値水準まで下落した。新興国株式も同様の展開となった。下げがきつかったのはブラジルボベスパ(前日比-1.52%)とロシアRTS(同-2.11%)。「中国リスク・資源価格低迷・政治リスク」の3重苦に直面している両国の通貨も対ドルで軟調地合いとなった。

円相場は総じて円高優勢の展開が継続。USD/JPYは「株安・米金利低下」のダブルパンチにより118.25レベルまで円高が進行。EUR/JPYも続落し2015年4月16日以来となる127.02レベルまで下落した。

中国株式

Analyst's view

米連邦準備制度理事会(FRB)は6日、連邦公開市場委員会(FOMC、12月15-16日開催分)議事録を公開した。この中で、低インフレ状態の継続とドル高が各セクターの重石となる可能性がある点について懸念を表明してきた。現時点における2016年米利上げペースのベースシナリオは「四半期毎の利上げ」だが(フィッシャー副議長は6日、今年の利上げが4回になると示唆)、イエレンFRBの想定以上に現在の低インフレ状態が長引くとの予測が支配的となれば、利上げのベースシナリオが崩れることで外為市場では米金利の上昇圧力とドル買い圧力が後退しよう。

米インフレ動向を左右するのは、やはり中国の経済動向だろう。同国経済の減速が加速すれば(ハードランディングの可能性が高まれば)、資源需要が後退することで商品市況、特に原油相場の低空飛行が継続しよう。原油安はポジティブとネガティブの両要因があるが、米国の労働市場が完全雇用の状態に近づいて尚、賃金の伸び率が抑制されている状況(2015年11月は前月比0.2%増と10月の0.40%増から低下)と中国経済の減速に伴う新興国経済の不安定化も考えるならば、原油安は米インフレの抑制要因となる可能性が高いだろう。

さて、本日の見通しだが株式市場は中国株式市場の動向を注視する展開となろう。昨日は、リスク回避の震源地である中国株式の堅調さが目立った。続伸ならば一時的なグローバル株式反発の材料となろう。ただ、昨日の欧米株式の動向を考えるならば、中国株式の反発がファンダメンタルズを反映した現象でないことは見抜かれているため、外為市場では引き続きリスク回避の円高、資源国&新興国通貨売りが続く展開を想定したい。

指標データでは11月豪州貿易収支と同月住宅建設許可件数、米新規失業保険申請件数に注目したい。ボロズ加中銀総裁(22時過ぎ)、ラッカー・リッチモンド連銀総裁(22時45分)、エバンス・シカゴ連銀総裁(翌4時15分)の講演内容も注視したい。

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