米国株式は上昇トレンドを維持できるか

Market Overview 

チャート

5日のグローバル株式市場は、6日に発表される米雇用統計(10月分)を意識し強弱まちまちの展開となった。米国株式は、「12月利上げ観測」を背景とした利回りの上昇基調とドル高による企業業績への悪影響が意識され、利益確定売り優勢の展開に。米国株式の軟調地合いを受け、USD/JPYは122円で上値がレジストされた。
一方、ユーロ相場は堅調に推移。英中銀(BOE)が利上げを急がない姿勢を示した他、昨日公表された英インフレレポートの内容(来年以降の成長&インフレ見通しの下方修正)を受けポンドが対ユーロで下落。その影響から、ユーロのショートカバー圧力が強まり、EUR/USDは1.08台、EUR/JPYは132円台をそれぞれ維持したまま、本日の東京時間を迎えている。

Fundamentals Analysis Highlights

米国株式は続落。未だ雇用統計前の利益確定売りの範疇だが、5日のレポートで指摘したように、本日の雇用統計がイエレンFRBの「12月利上げ」を後押しする内容(=20万人前後の雇用者数増 / 失業率5.0%の維持もしくは低下 / 賃金上昇)となれば、米金利への上昇圧力がさらに強まろう。その場合の焦点は米国株式の反応だろう。それに対する外為市場のトレンドに関しては、下記「Today’s Outlook」を参照されたい。

警戒すべきは、やはり米国株式市場が崩れた場合だろう。上の比較チャートをみると、10月下旬以降、世界の株式パフォーマンスと商品市況のそれとの乖離が目立っている。これは「金融緩和 vs 低迷するファンダメンタルズ(=デフレギャップ)」という現在の歪なマーケット状況を示唆している。言い換えるならば、金融緩和という人為的な政策により株式市場が無理やり支えられていることを示唆している。株式市場が最終的にファンダメンタルズで決定する事実を考えるならば、世界経済への不透明感が増しているタイミングでの米金融引締め観測の再台頭は世界経済のファンダメンタルズのさらなる悪化懸念を強める可能性があることから、良好な雇用統計は株安要因として警戒しておきたい。

Today’s Outlook

本日の外為市場は米雇用統計の内容と米国株式の反応に左右されよう。焦点は上記の通り良好な雇用統計が総じて市場予想を上回った場合の米国株式の反応である。
株高で反応するならば、USD/JPYは「株高+米金利上昇」を背景に、122円台への攻防へシフトしよう。また、来週以降125円台を目指す展開を想定したい。クロス円はドルストレートでのドル高(=クロス円の下落要因)と株高(=円売り要因)が相殺し合うことでレンジ相場もしくは若干の円高優勢地合いが想定される。EUR/USDは、米欧金融政策のコントラストと株高(=ユーロ売り要因)を背景に1.08割れの展開を想定したい。資源国通貨全般も、米金利の上昇とドル高による商品市況の低迷を背景に対ドルで軟調地合いが想定される。
逆に良好な雇用統計の内容に米国株式が株安で反応するならば、円相場は円高優勢で推移しよう。USD/JPYはド当初ル高で反応するだろうが、株安の影響を受け上値は限定されよう。反落後は、新たなレンジ相場の水準を探る展開が想定される。
一方、他のドルストレートは「リスク回避のドル高」を背景に、ドル高優勢地合いが想定される。特に資源国通貨や新興国通貨でのドル高が鮮明となろう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 122.50:厚いオファー 122.00:11/5高値
サポート 121.06:一目/転換線&10日MA 120.80:一目/雲の上限

昨日、攻防分岐の8月28日高値レベル(121.74)を突破。次の焦点は122円台への再上昇となろう。122.50レベルには厚いオファーが観測さている。
一方、下値は121円台の維持が焦点となろう。121円前半には日足の一目/転換線(青ライン)と10日MA(緑ライン)が推移している他、121.00を挟んではビッドが観測されている。

EUR/USD

レジスタンス 1.0975:10日MA(赤ライン) 1.0965:11/4高値
サポート 1.0820:厚いビッド 1.0800:サポートポイント

攻防分岐は1.08。このレベルを下方ブレイクした場合は、来週以降、1.0650レベルを目指す展開が想定される。目先の上値焦点は、10日MAの突破となろう。尚、直近のオーダー状況だが1.0820には厚いビッド、1.0800にはビッドがそれぞれ観測されている。オファーは1.10レベルに観測あり。すぐ下の水準(1.0900~)にはストップオーダーが観測されている。

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