マーケットの焦点は中国から米国へ

アナリストの視点-リスク選好もくすぶり続けるグローバルリスク

米連邦準備理事会(FRB)

26日の米国株式は、中国サイドの金融緩和政策、予想外に良好な内容となった米耐久財受注(7月)そして9月利上げ観測を後退させるダドリー(ニューヨーク連銀総裁)発言が好感され急反発。ダウ平均及びS&P500は約4年ぶりの大幅高となった。株高に米金利も追随したことで、外為市場ではドル高優勢の展開に。対ユーロでは一時1.12台(安値1.1291)までドル高が進行する局面が見られた。一方、対円では120円台の再上昇に成功。オセアニア時間もドル高/円安の流れを引き継ぎ120.36レベルまで上昇する局面が見られた。

昨日の日米株式は急反発。しかし、上海株式の不安定な状況は収まらず、また欧州株式が反落した点を考えるならば、今回のリスク回避トレンドが完全に終息したと判断するのは早計だろう。

目下のところグローバルリスクは2つある。ひとつは中国の景気減速。もうひとつは米国の年内利上げ観測である。前者に関しては、中国経済自体が変容を迫られていることから、中長期でことあるごとにグローバル市場のかく乱要因となるだろう。中国サイドとしては、今後も財政&金融政策を織り交ぜながら対処していくしかないだろう。
直近の中国リスクについては追加の利下げで対応。グローバル株式もひとまず落ち着きを取り戻しつつあることで、マーケットの焦点は米国サイドにシフトしよう。具体的には年内の利上げスタンスの変更が焦点となるだろうが、昨日ダドリー・ニューヨーク連銀総裁は、9月利上げについて「数週間前よりも必然性は低下した」と発言。その理由として注目すべきは、これまで以上に海外リスクを強く意識している点だろう。中国をはじめとした新興国の景気減速、株式市場の混乱そして原油価格の急落とそれに伴う低インフレ状態の継続を考えるならば、イエレンFRB内で利上げ時期の延期がコンセンサスとなっても不思議ではない。この点を探る上で、29日のフィッシャーFRB副議長の講演が注目されるが、年内利上げ期待を後退させる内容となれば、今回の混乱はひとまず幕引きとなろう。

逆に年内利上げスタンスを維持する内容となれば、グローバル株式市場が再び混乱する可能性がある。この場合、外為市場ではリスク回避の「円&ユーロ買い」が再燃しよう。

本日の焦点-株式動向と米GDP改定値

本日も株式市場の動向がメインテーマとなろう。米国株式が大幅に反発したことで日経平均も続伸する可能性が高い。株高継続ならばドル円が円相場のけん引役となろう。ただ、上海株式が続落する場合、日経平均とドル円の上値がレジストされる可能性がある。その上海株式だが、6月高値5178ポイントから既にリトレースメント61.80%(下値2000ポイント)を完全に下方ブレイク。昨日の日足のローソク足も上下に長いヒゲが示現しており、相場の気迷いを示唆している。リトレースメント76.40%が位置する2750ポイント前後まで下落する可能性は否定できない。

NY時間では4-6月期の米実質国内総生産(GDP)改定値に注目が集まろう。焦点は速報値から上方修正となった場合の米国株式の動向にあろう。素直に株高で好感するならば外為市場はドル高優勢、利上げ懸念が意識され反落するならば円&ユーロ買い優勢の展開が想定される。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 120.76:リトレースメント50.00% 120.40:8/25高値
サポート 118.40:サポートポイント 118.00:サポートポイント

5日MA(赤ライン)の突破には成功したが、上値の焦点は変わらず。目先は120.40レベルが攻防分岐となろう。一方、下値は118.40レベルの維持が焦点となろう。
尚、直近のオーダー状況だが120.50にはオファー、118.50にはビッドがそれぞれ観測されている。

EUR/USD

レジスタンス 1.1400:レジスタンスポイント 1.1366:一目/転換線(緑ライン)
サポート 1.1280:重要サポートポイント 1.1229:8/21安値

昨日は日足の一目/基準線(赤ライン)が推移レベルまで急落。今日現在、このラインは1.1280前後で推移しているが、この水準には10日MA(黄ライン)及びリトレースメント61.80%が密集ている。
また、厚いビッドも観測されており、1.1280レベルは本日の重要な攻防分岐と認識しておきたい。一方、目先の上値の焦点は、転換線の突破となろう。
尚、1.1400及び1.1450にはオファーの観測あり。

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