資源国通貨の動向を注視

アナリストの視点-8月はリスク回避優勢でスタート

豪ドル

週明けの海外外為市場は、低迷する商品市況を背景に資源国通貨安の展開となった。特に経済成長の落ち込みが鮮明となっている加ドルは対米ドルで11年ぶりの安値水準(1.3176)まで下落する展開となった。
また、商品市況の低迷は米株と金利の圧迫要因となり、リスク回避の円高圧力を強めた。USD/JPYは124.27レベルで上値がレジストされると123円台へ反落。ドルストレートでのドル高(=リスク回避のドル高)と株安(商品安)のダブルショックにより、クロス円も総じて円高優勢の展開に。オセアニア時間では若干の調整が入るも、リスク回避ムードを引きずったまま、本日の東京時間を迎えている。

昨日の米PCEコアデフレーターは市場予想の範囲内、そしてISM指数は市場予想以下となった。原油価格の低迷も合わさり昨日の米株は軟調地合いに。「株安・商品安」を背景に米金利の上昇幅が限られたことで、米国株式市場における利上げの耐性度合いを見極めるには、7日の雇用統計(7月分)まで待つ必要があろう。

それまで注視すべきは、下記「Today’s Outlook」で指摘している資源国通貨の動向だろう。商品安は米インフレ期待の後退要因(=米金利の低下要因)だが、資源国通貨安の要因でもある。昨日は後者の方が意識され「リスク回避のドル高」となった。中国リスクに伴う資源価格の低迷、本日の豪準備銀行(RBA)会合でのハト派サプライズの可能性、さらに明日の乳製品入札で引き続き価格低迷が続く可能性があることを考えるならば、資源国通貨安(=AUD、CAD、NZD売り)が米金利低下圧力の相殺要因となることでドル相場をサポートする展開が想定される。ただ、USD/JPYだけは株安の影響を受け、124円ミドル手前で上値がレジストされる状況が継続しよう。

本日の焦点-資源国通貨、特に豪ドル&加ドルの動向を注視

本日の外為市場では、資源国通貨の動向を注視したい。特にアジア時間は、豪ドル相場の動向に要注意。中国リスクを背景に再び商品市況の低迷が鮮明となる中、日本時間10時30分に発表される6月の豪州指標データ(貿易収支・小売売上高)が総じて市場予想を下回れば、午後の豪準備銀行(RBA)会合前に豪ドル売り圧力が強まろう。

そのRBA会合だが、政策金利は2.00%の据え置き予想が大勢となっている。ただ、中国の慢性的な内需縮小(=資源需要の縮小)とそれに伴う資源価格の下落を懸念し、RBAが予想外に利下げに踏み切る可能性は捨てきれない。利下げを敢行した場合、豪ドル相場にとってはネガティブサプライズとなり、対ドルでは節目の0.70を目指し下落幅が拡大しよう。対円では目先のサポートポイント89円を割り込み、2014年2月安値88.22レベルをトライする展開が想定される。尚、レポート執筆時点における対ドルのオーダー状況だが0.7350及び0.7400にはオファーが観測されている。一方、ビッドは0.7250及び0.7200に観測あり。また、0.7220下にはストップが観測されている。

一方、豪ドル相場以外で注視すべきは、加ドル相場の動向だろう。①中銀による利下げ、②原油価格の低迷、③停滞する経済成長が合わさり、USD/CADは重要チャートポイント1.1320レベルを完全に上方ブレイクしている。原油価格の低迷が続けば、ボリンジャーバンドの上限が推移している1.3225前後を目指し加ドル安がさらに進行しよう。逆に、原油価格が反発すれば、米雇用統計前に積み上がった加ドルショートを巻き戻す動きが加速し、USD/CADは急落する可能性があるため要注意。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 124.75:レジスタンスポイント 124.57:リトレースメント76.40%
サポート 123.80:一目/転換線(緑ライン) 123.52:一目/雲の下限

上下のチャートポイントは変わらず。ただ、徐々に上値が切り下がっている状況を考えるならば、下値トライ(=雲の上限のブレイク)により警戒すべきだろう。
尚、直近のオーダー状況だが124.60と124.75レベルにはオファーが観測されている。ビッドは123.50及び123.00にそれぞれ観測あり。ストップは124.75上及び122.85下にそれぞれ観測されている。

EUR/USD

レジスタンス 1.1122:リトレースメント50.00% 1.1100:レジスタンスポイント
サポート 1.0893:7/30安値 1.0810:サポートポイント

昨日同様、チャートポイントは上記の通り。直近のオーダー状況だが1.1000、1.1020及び1.1080にはオファーが観測されている。一方、ビッドは1.0900に観測あり。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

投資手法・戦略ガイド

  • IG証券の金CFD取引

    商品は、ほぼすべての製品の裏側の不可欠要素として、近代経済になくてはならないものです。不安定ながらも価値の高い天然資源が、幅広い取引の世界でどのような位置を占めるのか学んでいきます。

  • 取引の過ち

    金融取引において心理状態は重要な要素であり、どのように取引を理解し反応するかが成功に大きな影響を与えます。ここでは、取引での心理状態についていくつかの要素を紹介し、気を付けるべき一般的な過ちを確認していきます。

  • リスクの度合いを測る

    すべての金融投資は一定のリスクを伴います。直面するリスクを計算し、理にかなった方法でエクスポージャーを管理することで、どのようにポートフォリオを守れるか学んでいきます。