株式市場における米利上げへの耐性がテーマに

アナリストの視点-米利上げに対する耐性度合い

トレーダー

29日の海外外為市場はドルの売り買いが交錯するも、米連邦公開市場委員会(FOMC)後はドル買い優勢の展開となった。注目されたFOMC声明は6月の内容を踏襲し、利上げは指標データ次第というスタンスを維持した。FOMC声明に対する外為市場でのファーストアクションはドル売り。しかし、7月に入り順相関の関係に戻りつつある米株が続伸したこともあり、その後はドル買い優勢の展開となった。EUR/USDは再び1.10割れ。日足の転換線でサポートされたがその後の戻りは鈍かった。一方、USD/JPYは124円台をうかがう展開が継続したまま、本日の東京時間を迎えている。

FOMCは予想通りタカ派サプライズなし。ただ興味深いのは、昨日の米国マーケットが「株高・金利上昇・ドル高」となったことだろう。これまでドル高は米株にとってネガティブ要因だった。しかし、7月に入ってからのドルインデックスと米株は順相関の関係にある。ドル高を誘発する最大の要因は米金利の上昇であり、その金利の上昇は利上げ期待が土台となっている点を考えるならば、上記の順相関が意味するところは、米株式市場における金利上昇リスクへの耐性が出来上がりつつある(=利上げに対する覚悟が固まりつつある)ことを示唆している。よって、今後注視すべきテーマは、米株式市場における利上げへの耐性度合いとなろう。それを測る指標として注視すべきは、本日発表される実質国内総生産(GDP)速報値、雇用関連指標そしてインフレ関連指標となろう。これら指標データが総じて市場予想を上回って尚、米株が現在の高値圏を維持するならば、緩やかな米金利の上昇も同時発生することで外為市場でのドル高トレンドが鮮明となっていこう。この展開は、金融政策のコントラスト(=方向性の違い)がより鮮明になることを意味する。よって、EUR/USDは1.08レベル再トライのムードが強まろう。また、ドル高は商品市況の圧迫要因となることから、資源国通貨も対ドルで下落トレンドが鮮明となることが想定される。

本日の焦点-米GDP速報値と米株の反応

本日最大の焦点は、4-6月期の米実質国内総生産(GDP)速報値となろう。6月の内容を踏襲したFOMC声明を受けて尚、ドル高となった点を考えるならば、外為市場での調整相場(ドルロング調整)はある程度終了し、新たなドルロング構築のための材料を探すフェーズへシフトした可能性がある。GDP速報値が市場予想を上回れば、恰好のドル買い材料と見なされよう。

この場合の焦点は、上述したように米株式市場における利上げへの耐性だろう。良好なGDPを受け株高で反応するならば、利上げへの耐性が強まりつつあるとマーケットで認識され、外為市場ではリスク選好のドル高となろう。一方、「株安・金利上昇」となった場合は、リスク回避のドル高となろう。ただ、株安は米金利の低下圧力を強めることから、このドル高は一過性の現象で終わる可能性があろう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 124.57:リトレースメント76.40% 124.48:7/21高値
サポート 123.34:一目/転換線(緑ライン) 123.00:サポートポイント

123.00-124.00のレンジ相場は継続中。ただ、日足の一目/転換線の突破に成功し、RSIも売り買い分水嶺の50.00を上回る水準で推移している状況を考えるならば、再び124円ミドルトライの可能性が出てきた。一方、下値は123円台の維持が焦点となろう。
尚、直近のオーダー状況だが124.00、124.20そして124.50にはオファーが観測されている。124.20上及び124.75上にはストップの観測あり。123.00には厚いビッドが観測されている。

EUR/USD

レジスタンス 1.1123:リトレースメント50.0% 1.1100:7/28高値
サポート 1.0969:一目/転換線(赤ライン) 1.0900:サポートポイント

リトレースメント50.0%に上値がレジストされ、日足の一目/雲の下限を下方ブレイク。転換線をも破る展開となれば、再び1.08台を視野に下落幅が拡大する可能性が高まろう。一方、上値の焦点は1.11再トライにあろう。
尚、直近のオーダー状況だが1.1100、1.1120及び1.1130にはオファーが観測されている。ビッドは1.1000に観測あり。

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