欧米指標データとギリシャ関連報道を注視

アナリストの焦点-混迷深めるギリシャ情勢

ギリシャ

15日の海外外為市場はドル売り優勢の展開となった。この日発表された米鉱工業生産(5月)が冴えない内容となったことを受け、米金利が各ゾーンで低下。外為市場ではドル売り圧力が強まりUSD/JPYは123.28レベルまで、EUR/USDは1.13手前までドル安が進行した。対資源国通貨や新興国通貨でもドル安優勢となったことを受け、クロス円は総じて円安優勢の展開に。EUR/JPYは139円台、GBP/JPYは192円台を維持したまま、本日の東京時間を迎えている。

週明けの欧州マーケットは、ギリシャリスクを背景にリスク回避ムードが鮮明となった。ギリシャ支援交渉の山場は18日のユーロ圏財務相会合だが、エッティンガー欧州委員が「非常事態」に備える必要があると述べる等、国際債権団(EU / ECB / IMF)とギリシャ政府が歩み寄る気配は一向に見られない。

このような状況の中、ギリシャのチプラス首相は18-20日の日程でロシアを訪問し、プーチン大統領と会談するとの報道が流れている(ロイター)。債権団との交渉が決裂した場合、チプラス首相がロシアに金融支援を要請する可能性はあるが、内憂(成長鈍化)外患(ウクライナ問題)に直面する現在のロシアにギリシャを支援する余力があるかは不透明。昨日はドル売りがEUR/USDをサポートしたが、ギリシャ情勢の不透明感が増して以降、レジスタンスポイントが1.14レベルから1.13レベルに切り下がっている事実は、ギリシャリスクの後退要因がロシアではなく債権団との交渉であることを示唆している。18日のユーロ圏(EU)財務省会合の結果を見極めるまで、ギリシャリスクはユーロ相場の圧迫要因として捉えておきたい。

本日の焦点-欧米指標データとギリシャ関連報道を注視

米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え動きづらい中、本日の焦点は欧米の指標データとなろう。ギリシャリスクを背景に欧州株式市場が不安定化しているタイミングで、日本時間18時発表の独ZEW景況感調査期待指数(6月)が市場予想(37.3)以下となれば、欧州投資家のリスク許容度がさらに縮小しよう。結果、欧州マーケットでは「株安/独金利低下/ユーロ安」が想定される。ただ、外為市場でのユーロ売りが継続するかどうかは、米指標データ次第だろう。

その米指標データでは、住宅関連指標(5月)に注視したい。前月よりも総じて低下する見通しとなっているが、予想以上の落ち込みとなれば米金利の低下圧力がさらに強まることで外為市場でのドル売りを促そう。その場合、ドルストレート全般でドル安基調が強まり、円相場ではクロス円が上昇しよう。

リスク回避要因として注視すべきは、やはりギリシャ関連報道だろう。18日のEU財務相会合を目前に控えているこのタイミングで国際債権団とギリシャ政府双方の態度が硬化したままならば、欧州マーケットは昨日同様リスク回避優勢の展開となろう。米住宅関連指標が総じて良好な内容となれば、米独金利差を背景にEUR/USDは下値トライの展開となろう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 124.00:10日MA(赤ライン) 123.32:5日MA(緑ライン)
サポート 122.45:6/10安値 122.00:サポートポイント

引き続き上値の焦点は10日MAの上方ブレイク、下値のそれは6月10日以降サポートラインとして意識されている21日MAの下方ブレイクとなろう。前者を上方ブレイクした場合は、オファーが観測されている124.50レベルが次のターゲットとして浮上しよう。
後者を下方ブレイクした場合は、6月10日安値レベルで反転するか注目。このレベルにはビッドが観測されている。このサポートポイントをも破る展開となれば、ネックライン122.00トライを想定したい。尚、このレベルにもビッドが観測されている。

EUR/USD

レジスタンス 1.1400:レジスタンスポイント 1.1300:レジスタンスポイント
サポート 1.1143:一目/基準線(赤ライン)&短期サポートライン 1.1128:21日MA(緑ライン)

上下のチャートポイントは上記の通り。1.13レベルでレジストされる状況が続いていることを考えるならば、常にダウンサイドリスクを意識したい。
尚、直近のオーダー状況だが、1.1300&1.1350には厚いオファーが観測されている。1.1200、1.1180及び1.1150レベルにはビッドがそれぞれ観測されている。

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