焦点は各国経済指標と米株の動向

アナリストの視点 - USD/JPY120円トライへ

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22日海外外為市場でのドル相場は、引き続き売り買いが交錯する展開となった。ギリシャ銀行への緊急支援額が増額されるとの報道を受けEUR/USDは一時1.080レベルまで上昇。しかし、ギリシャ情勢への根強い懸念やこの日発表された米住宅関連指標が好調な内容だったことから一転ドル買い圧力が強まり、NYタイムは1.075レベル以下で推移する状況が継続した。対オセアニア通貨でもドル相場は往って来いの展開に。一方、英金融政策委員会(MPC)議事録の内容(今後1年間における景気回復 / インフレの加速)を受け、GBP/USDはNYタイムでも堅調に推移する状況が続いた。
円相場では、USD/JPYが「米株高/金利上昇」を受け、日足の一目/基準線を突破。本日早朝には節目の120.00への再上昇に成功した。一方、クロス円は堅調なGBP/JPY、軟調なオセアニア通貨(AUD/JPY、NZD/JPY)の展開となった。

ドル売りが散見されるもすぐに買戻しが入る状況を鑑みるに、徐々にドル相場は堅調さを取り戻しつつある。昨日のレポートでも指摘したように、今週はドル相場の堅調地合いを想定したい。
注視すべき通貨ペアは、21日MA及び日足の一目/基準線の突破に成功したUSD/JPYだろう。最大の押し上げ要因は、2014年から続いている「四半期決算調整パターン」の再来が未だ確認されていない米株にある。米金融政策への不透明感が強まる中、堅調な米株は現時点で唯一の米金利上昇要因となっている以上、今後も米株が現在の水準以上を維持するならば、米金利への低下圧力がさらに後退することでUSD/JPYは「米株高+金利上昇」を背景に120円台への攻防へとシフトするだろう。

一方、クロス円は①株式市場、②ドルストレートの動向、③個別リスクに注視する必要があろう。日米欧株式が緩和政策を土台に堅調さを維持している点を考えるなら、目先注視すべきは②と③だろう。②のドルストレートでドル高基調がさらに強まった場合、株高による円売り圧力の相殺要因となろう。この場合、クロス円で円高優勢となるかどうかは③の個別リスク-ユーロ円ならギリシャ情勢、豪ドル円なら豪準備銀行(RBA)の金融政策/中国の景気動向、資源国通貨ならば中国の景気動向/商品市況(原油&ベースメタル)の動向-次第だろう。②にこれらリスク要因が合わされば株高による円売り圧力を凌駕し下値トライの展開となろう。一方、クロス円が上値トライとなるならば「株高オンリーのリスク選好」状態の時だろう。つまり②でのドル安と③のリスク要因が意識されない状況の時である。


今日の焦点 - 経済指標にらみの一日

ドル相場の売り買いが交錯する中、本日は経済指標にらみの一日となろう。アジア時間は中国のHSBC製造業購買担当者景気指数(4月、PMI)速報値が発表される。同国の景気減速懸念を後退させる内容ならば中国株をはじめとしたアジア株の押し上げ要因となることで、AUD/JPYをはじめ円相場全体で円安トレンドが強まる可能性がある。
欧州時間はユーロ圏の製造業/サービス部門購買担当者景気指数(4月、PMI)速報値とユーロ相場の動向に注目したい。総じて市場予想を上回る内容ならば、EUR/USDは21日MAや日足の一目/基準線をトライする展開となろう。
NY時間は木曜日恒例の新規失業保険申請件数と米新築住宅販売件数(3月)の内容に注目したい。良好な米指標データならば米金利への低下圧力が後退することで、外為市場でのドル高圧力を強めよう。上述したユーロ圏PMI指数が冴えない内容となればEUR/USDは1.07を下方ブレイクし、サポートポイント1.0650レベルをトライする展開が想定される。


Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 120.45:短期レジスタンスライン 120.39:一目/雲の上限
サポート 119.67:21日MA(赤ライン) 118.94:一目/雲の下限

本日早朝に節目の120.00に到達する局面が見られた。本日は120円台の攻防へシフトするかが焦点となろう。この場合、注目すべきレジスタンスポイントは一目/雲の上限と短期レジスタンスラインが密集している120.40前後だろう。120.40及び120.50にはオファーが観測されており、オーダー状況の面でも相場をレジストする可能性があろう。
下値は119円台(=一目/雲の下限)の維持が焦点となろう。119.00にはビッドが観測されている。

EUR/USD

レジスタンス 1.0787:一目/基準線(赤ライン) 1.0769:21日MA(青ライン)
サポート 1.0699:10日MA(黄ライン) 1.0650:サポートポイント

引き続き10日MA―21日MAを中心レンジと想定し、どちらのMAをブレイクするかが焦点となろう。1.08手前での上値の重さを鑑みるに、より注視すべきは10日MAブレイクと1.0650レベルの再トライだろう。
尚、直近のオーダー状況だが1.0800&1.0820にはオプションバリアが観測されている。上記のテクニカルとともに本日も1.08手前でレジストされる可能性を意識したい。一方、ビッドは1.0700&1.0650にそれぞれ観測されている。


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