注目のイエレン議会証言

Market Overview -イエレン証言待ち

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米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録はハト派トーンが強まったものの、24日のイエレンFRB議長による議会証言は議事録ほどハト派トーンとならないのではないかとの警戒感もあり、USDは対EURや資源国通貨で買い優勢の局面が見られた。EUR/USDは独IFO企業景況感指数(2月)の低迷もあり一時1.13割れの展開に。ただ、この日発表された中古住宅販売件数(1月)が前月比4.9%減の482万戸と、9カ月ぶりの低水準となったことを受け米金利が低下。米金利の低下は継続的なUSD買いの阻害要因となった。また、上値トライに一服感がみられる米株の動向も合わさり、USD/JPYではトライアングル下限をトライする状況が続いた。クロス円はポンド円以外総じて円高優勢の展開となった。

リスク選好の土台である米指標データで冴えない内容が続く中、日本時間24時に予定されている米議会証言でイエレンFRB議長がどのような発言がするかが、目先のグローバル市場のトレンドを左右しよう。ポイントについては下記「Today’s Outlook」を参照されたい。

Today’s Outlook -注目のイエレン議会証言

今回のイエレン議会証言におけるポイントは、先週の議事録を踏襲したハト派寄りの内容となるか、タカ派トーンとなるかどうかだろう。

前者の場合、NYマーケットの反応は「株高・米金利低下・ドル売り」で反応しよう。外為市場全体では「株高オンリーのリスク選好」を背景にUSD&JPY売り、資源国通貨&新興国通貨買いの展開を想定したい。

問題は後者となった場合だろう。昨日の外為市場で、冴えない米指標データが続いているにも拘わらずUSD売り圧力が強まらなかった点を鑑みるに、市場参加者は議事録よりもタカ派トーンになることを警戒している節がうかがえる。イエレンFRB議長が引き続き米金融正常化へのプロセスを推進させるスタンスを表明する場合、その拠り所とするのは米労働市場の持続的な改善だろう。この点を強調することで、6月の利上げ後退観測の背景にある低インフレ懸念への払しょくに努める可能性がある(1月FOMC声明では労働市場の持続的な改善が中長期的なインフレ率押し上げにつながると指摘)。5年と10年のブレークイーブン・インフレ率は1月下旬のFOMC以降、15bp程上昇している。インフレ期待の低下に対する懸念が後退しているこのタイミングで、今回の議会証言がタカ派トーンとマーケットで捉えられれば、米金利の上昇を背景に外為市場ではUSD買い圧力が対主要国通貨で強まろう。

ただ、このケースではリスクもあることは昨日のレポートでも指摘した通り。そのリスクとは、米株が再び調整局面へ突入するリスクだ。リスク選好の土台である米指標データは雇用統計を除けば冴えない内容が続いており、米ファンダメンタルズの持続的な改善に対する不透明感が増している。このような状況の中、イエレン証言がタカ派寄りとマーケットで捉えられれば、米金利の変動リスクが意識され米株の下落を誘発する可能性が高い。米株が崩れれば、高値圏で推移している欧州株や新興国株式市場も崩れる可能性が高まろう。結果、外為市場ではリスク回避のUSD&JPY買い圧力が強まろう。一方、原油相場にも下落圧力が強まることで資源国通貨には下落圧力が強まろう。新興国通貨も対USDで軟調な地合いとなることが想定される。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 120.00:レジスタンスポイント 119.50:レジスタンスポイント
サポート 118.50:21日MA(赤ライン) 117.52:89日MA(緑ライン)

引き続き118.00-119.50を中心レンジと想定。上述した通り米株下落をきっかけにリスク回避圧力が強まる展開となれば、21日MAを維持できるかが目先の焦点となろう。このMAをも下方ブレイクする展開は、89日MAトライの可能性を高めよう。118.00、117.80そして117.50レベルにはビッドが観測されている。一方、トップサイドは引き続き119.50レベルの突破が焦点となろう。このレジスタンスポイントにはオファーが観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.1455:ボリンジャー上限(緑ライン 1.1397:一目/基準線(赤ライン)
サポート 1.1279:2月20日安値 1.1250:レンジの下限

1.1250-1.1500を中心レンジとする状況は変わらず。上限と下限、どちらをブレイクするかが引き続き焦点となろう。一時的にせよギリシャリスクが後退したにも拘わらず、再び日足の一目/基準線で上値が抑えられている現状を鑑みるに、常にダウンサイドリスクを警戒すべきだろう。ユーロショートカバーの展開となっても、1.15台の攻防へ完全にシフトしない限り、戻り売りスタンスで臨むべきだろう。

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