焦点は日米イベント

Market Overview -冴えない米指標データ

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ギリシャ情勢に対する楽観的な見方や持続的な原油価格の反発を背景に、17日のグローバル株式は総じて堅調に推移した。米国株式市場ではダウ平均が3日続伸。ナスダック総合株価指数も5日続伸した。また、S&P500種株価指数に至っては2100.00と再び最高値を更新した。主要な欧州&新興国株式も堅調に推移したことで外為市場ではクロス円を中心に円安トレンドが加速。EUR/JPYは134円ミドルレベルから136円台へと上昇。原油価格の反発を受け豪ドル相場も堅調に推移した。一方、米債券市場では連邦公開市場委員会(FOMC)議事録がタカ派的な内容になるとの観測から米金利に上昇圧力が強まった。「株高・米金利上昇」を背景にUSD/JPYはNY時間に高値119.41レベルまでドル高/円安が進行した。だが、EUR/USDでは1.14台を挟んだレンジ相場が継続。また、原油価格の反発基調を背景に対資源国通貨(AUD、CAD、NOK)ではドル売り優勢となる等、ドル相場に明確な方向感が見られないまま、本日の東京時間を迎えている。

昨日発表されたニューヨーク連銀製造業景気指数(2月)とNAHB住宅市場指数(同月)は共に市場予想を下回った。後者は悪天候が影響した可能性がある。一方、ISM製造業指数に続きニューヨーク連銀製造業景気指数までが冴えない内容となった点、特に6カ月先の見通しを示す期待指数が前月48.35から25.58に急低下している点は気がかりだ。この指標は、19日に発表されるフィラデルフィア連銀製造業景気指数(同月)の先行指標でもある。フィラデルフィア連銀製造業景気指数まで冴えない内容となれば(予想:9.0、前回:6.3)、来月発表のISM製造業指数(同月)への不透明感が強まろう。現時点でマーケットは6月利上げを意識している。だが、今日以降も冴えない指標データが続けば、「指標データ次第-Data Dependency」のスタンスを鮮明にしているイエレンFRBが路線を変更してくる可能性をマーケットは意識しよう。

米国マーケットが「株高・金利反発」となってもドルインデックスは95.00レベルを天井に1月下旬以降上値の重い状況が続いている。この背景には原油価格の反発による資源国通貨の買い戻しとドルロング調整の影響があるが、冴えない指標データにより下落トレンドが明確化した場合、6月利上げ観測の後退がマーケットで浮上し始めたシグナルとして捉えたい。

Today’s Outlook -焦点は日米イベント

今回の日銀金融政策決定会合では、大きな政策の変更はないだろう。よって、東京時間の注目材料は黒田東彦日銀総裁の記者会見となろう。焦点は昨日のレポートで指摘した通り。将来の追加緩和導入に対する質問が出た場合、黒田総裁がどのように対応するかが注目される。冴えない米指標データが続く中でも米株が底堅さを維持している。この点を鑑みるに、日銀イベントが円高を誘発しても一過性で終わる可能性が高い。ドル円は一目/基準線(=トライアングル下限)を維持すると想定している。

海外時間は米指標データ、特に住宅関連指標(1月)と鉱工業生産(同月)の内容に注目したい。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録もトレンドを左右しよう。冴えない指標データが続いて尚、FOMC議事録がタカ派寄りとなれば、「逆回転リスク」に警戒したい。

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