リスクセンチメント改善も油断は禁物

<Market Overview-引き続き「綱引き相場」を想定>

bg_nyse_traders_1389570

18日の米国株式市場でダウ平均は続伸。上昇幅は2011年11月30日以来約3年ぶりの大きさとなった。また、S&P500種株価指数も同様の展開となり、2日間の上昇率はここ3年間で最大となった。米株高は金利の低下圧力を後退要因となり、ドル相場は堅調に推移。ドルインデックスは再び89.50レベルを視野に入れる展開となった。

米株が堅調に推移したことで主要な欧州&新興国株価指数も総じて堅調に推移。ロシアRTS指数も前日比+6.96%と、16日以降持ち直しの兆しを見せている。安定化の兆しが見え始めたグローバル株式市場は円安トレンドをサポート。ただ、クリスマス休暇を前にしたポジション調整に加え、原油価格が55ドル割れとなる等不透明要因もくすぶり続けており、ドル円は119円ミドル手前で失速すると再び119円割れの展開へ。その後は118.90前後でこう着したまま、本日の東京時間を迎えている。

ロシアリスクがひとまず小康状態となっていることで、投資家のリスクセンチメントも改善傾向にある。実際、投資家の不安心理を表すVIX指数はロシア市場(RTS指数&ルーブル)の持ち直し後、反落基調へ転じている。だが、サウジアラビア原油相からは減産の可能性を否定するコメントが聞かれる等、石油輸出国機構(OPEC)の減産見送り姿勢に変化は見られない。よって、今後も原油相場は不安定な値動きが続く可能性が高い。それに伴いロシア市場も再び混乱する可能性がある点を考えるならば、少なくとも海外勢のクリスマス休暇明けまではリスク選好と調整が入り混じる「綱引き相場」を想定しておくべきだろう。ドル円が直近高値121.86レベルをトライするのは、12月最終週以降と想定している。

< Today’s Outlook -黒田会見と株式にらみ>

本日の日銀金融政策決定会合は無風で通過するだろう。焦点は、15時30分より予定されている黒田東彦日銀総裁の定例記者会見となろう。直近の原油価格急落は原発再稼働問題に直面している日本経済にとってはプラス要因だが、2%の物価目標を掲げる黒田日銀にとっては頭痛の種となる。この点について問われた場合、黒田総裁は短期的な現象との考えを示すと思われるが、仮に物価目標達成の障害となることを示唆するならば、更なる緩和強化を想起させ円売り圧力が強まろう。

海外時間は株式にらみの展開となろう。次第に強まる欧州中央銀行(ECB)の緩和強化観測やスイス中銀によるマイナス金利導入のタイミングで米株続伸となれば、外為市場ではドル買い/欧州通貨売りの展開となろう。ユーロドルは今年最安値1.2247レベルを下方ブレイクする可能性があろう。円相場では円安トレンドが継続しよう。

一方、原油価格がさらに下落すれば週末というタイミングもあり、株式市場は売り優勢(利益確定売り優勢)の展開となろう。この場合、米金利に再び低下圧力が強まることでドルは対円&ユーロで売り優勢の展開となろう。一方、新興国通貨に対しては底堅く推移しよう。円相場は円高優勢の展開となろう。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 119.92:12月10日高値 119.55:12月11日高値
サポート 118.00:サポートポイント 117.60:短期サポートライン

一目/転換線(緑ライン)と21日MA(青ライン)が推移している118.70前後の突破には成功。ただ、119円台での上値の重さは変わらず。本日も119.50レベルを目先のレジスタンスと想定したい。下値は短期サポートラインの維持が焦点となろう。尚、朝方のオーダー状況を確認すると119.50にはオファー、118.00&117.50レベルにはビッドが観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.2424:一目/基準線(17日現在) 1.2352:12月18日高値
サポート 1.2247:12月8日安値 1.2200:サポートポイント

米株続伸ならば金利のさらなる反発を誘発することで、1.2247レベルを下方ブレイクする展開が想定される。次の焦点として注目すべきはボリンジャーバンド(σ2.5、MA:21)の下限だろう。一方、上値の焦点は一目/基準線を突破出来るかが注目される。尚、朝方のオーダー状況を確認すると、1.2350レベルにはオプションバリアが観測されている。オファーは1.2380&1.2400レベルに観測されている。1.2250&1.2200にはビッドが観測されている。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IGアカデミー

無料のオンラインコースや各種ウエビナー、セミナーなど、IGが提供する豊富な学習プログラムを通じてトレードの方法を学び、トレードに関する知識を深めることができます。