継続か調整か

Market Overview-ベースシナリオはドル高トレンド継続だが

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11日の外為市場でもドル買い地合いに大きな変化は見られなかった。ドル円は約6年ぶりとなる107円台への到達に成功し、高値107.20レベルまで上昇。ユーロドルは1.29ミドルレベルで上値が抑えられる等、戻り売り優勢の地合いは変わらず。ドルインデックは4日続伸の展開となった。一方、スコットランド独立問題を背景に売り圧力が強まっていた英ポンドだが、直近の世論調査で反対が53%と、賛成の47%を6ポイント上回ったことを好感し、ポンドを買い戻す動きが強まった。
ドル円は107.05前後、ユーロドルは1.2920前後そしてポンドドルは1.62ミドルの水準を維持したまま、本日の東京時間を迎えている。

昨日発表された米新規失業保険申請件数は冴えない内容となり、米債券市場では一時低下圧力が強まったものの、引けにかけてはジワリ上昇。米2年債利回りは0.56%台を維持。10年債利回りは2.55%前後まで、30年債利回りは3.28%前後まで上昇する局面が見られた。また、米国株式市場で上値の重さが目立ち始めていること、NY金先物12月限(COMEX)で続落基調が続いていることを鑑みるに、ドル相場だけでなく他のマーケット動向からも、イエレンFRBの宗旨替えの可能性にマーケットが神経を尖らせていることがわかる。
よって、FOMC前までのベースシナリオは、米早期利上げ観測を背景としたドル高トレンドの継続だ。しかし、直近のドル高のスピードを考えるなら、ドルロングの調整が入る可能性も同時に意識しておくべきだろう。調整のきっかけは、やはり米経済指標だろう。本日から来週前半にかけて発表される米経済指標で下振れる内容が続けば、米金利には低下圧力がかかろう。また、指標の下振れは、ファンダメンタルズ改善期待の後退とイベント前の利益確定売りの材料と捉えられ、米株の上値を圧迫する可能性もある。このような展開となれば、ドル円やユーロドルではドルロングを解消する動きが強まろう。また、スコットランドの独立懸念がさらに後退すれば、ポンドドルは目先のレジスタンスポイント1.6283(9月5日安値)を突破し、今日現在1.6565前後で推移している21日MAレベルを視野に反発する可能性も高まろう。

Today’s Outlook -米経済指標にらみ

本日の焦点は、上述した通り米経済指標となろう。日本時間21時30分に小売売上高(8月)、22時55分にミシガン大学消費者態度指数速報値(9月)がそれぞれ発表される。総じて強い内容が想定さているが、予想以上に上振れた場合は米金利の上昇圧力をさらに強め、現在のドル高トレンドをサポートしよう。焦点は米株の動向だが、早期利上げ懸念が意識されれば売り圧力が強まろう。外為市場では米金利の上昇のみが意識される「リスク回避のドル高」となり、ユーロ、資源国そして新興国の各通貨に対してドル高となる一方、ドル円は株安による円買い圧力を受け、上値の重い展開となる可能性があろう。

逆に、総じて下振れた場合は、イベント前のドルロング調整材料と見なされ、ドル円やユーロドルでドル安トレンドとなる展開を想定しておきた。

ドル円

レジスタンス 107.50:レジスタンスポイント 107.00:レジスタンスポイント
サポート 106.42:9月11日安値 106.00:サポートポイント

目先の焦点は、昨日高値の突破となろう。オーダー状況の面では107.50が強固なレジスタンスとなる可能性がある。このレベルにはオファーとオプションバリアが観測されている。一方、下値は106円台の維持が焦点となろう。106.50、106.00にはそれぞれビッドが観測され始めている。

ユーロドル

レジスタンス 1.3000:レジスタンスポイント 1.2959:9月8日高値
サポート 1.2850:サポートポイント 1.2800:サポートポイント

1.3000どころか1.29ミドルの突破にすら四苦八苦している状況は、ユーロの先安観を示唆している。よって、1.28台の攻防を常に想定すべきだろう。1.28台最初のサポートポイントは1.2850レベル。次が1.2800となろう。これらのポイントには、厚いビッドとオプションバリアが観測されている。

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