重要度増す米経済指標

Market Overview-イエレン講演にタカ派サプライズなし

bg_us_flag_518642

18~22日の主要な世界株価指数の週間騰落率を確認すると、マイナス圏に沈んだのは韓国総合(前週比マイナス0.32%)と南アFTSE/JSETOP40(同マイナス0.28%)くらいで、他の主要な先進国と新興国のそれらは軒並み堅調に推移した。背景にあるのは、地政学リスク懸念の後退と米国ファンダメンタルズへの改善期待だ。これらが投資家のリスク許容度を拡大させ、グローバル株式市場で株高が加速。そして株高の加速は外為市場での円売り圧力を強めた。

尚、本日早朝に仕掛け的なドル買いが入り、ドル円は22日(金)高値104.20レベルを上方ブレイク。ユーロドルは1.31台への攻防へとシフトし、週明けの東京時間を迎えようとしている。

米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は22日、米ワイオミング州ジャクソンホールで講演。注目の内容は、状況次第で早期の利上げも現行の緩和政策の継続もあり得るという20日(水)に公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の内容をほぼ踏襲し、タカ派サプライズはなかった。しかし、この日の米2年債利回りは小幅ながらも上昇し、週明けの外為市場ではドル高トレンドが継続している点を鑑みるに、イエレンFRBが近い将来方針転換を余儀なくされる可能性をマーケットは敏感に意識していることが読み取れる。また、条件付きながらも早期利上げの議論を俎上に載せるなど、タカ派メンバーの主張が徐々にFRB内で勢力を強めつつある状況も考えるなら、今後の焦点はやはり米経済指標となろう。本日の住宅関連指標を皮切りに、今週は順次重要経済指標が発表される。個人消費の動向に大きな影響を与える住宅関連指標の内容はもちろん重要だが、それ以外に注目すべき指標を挙げるならば、29日(金)に発表される7月の個人消費支出(PCEコア・デフレータ)だ。FRBが注目するインフレ指標が市場予想以上の伸びを示せば米早期利上げ観測が意識され、米金利の上昇とドル高を促す可能性があろう。逆に低い伸びにとどまるならば、米金利とドル相場は逆の展開となろう。また、28日(木)に発表される4-6月期の実質国内総生産(GDP)改定値の内容にも注視しておくべきだろう。

Today’s Outlook -焦点は米独指標

本日のアジア時間は、株式にらみの展開となろう。先週のリスク選好トレンドを引き継ぐ可能性が高いことを考えるなら、円相場は円売り優勢の展開となろう。

海外時間以降は、米独経済指標に注目が集まろう。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁は、ジャクソンホール講演で追加の刺激策を導入する用意があることをあらためて言及。量的緩和政策の導入については言質を与えなかったが、日本時間17時に発表されるIFO企業景況感指数(8月)が悪化すれば、マーケットは量的緩和も含めた近い将来の緩和強化を意識しよう。そして外為市場ではユーロ売り圧力が強まろう。また、日本時間23時に発表される米新築住宅販売件数(7月)が住宅市場の改善を示す内容となれば、米欧金融政策の方向性の違いを背景にユーロドルは次のサポートポイントである1.3150ブレイクを想定したい。一方、ドル円はオファーが観測されている104.50レベルを完全に突破し、105円台を目指す可能性があろう。

逆にIFO指数が市場予想を上回り、米新築住宅販売件数が冴えない内容となれば、ユーロドルはショートカバー主体の値動きとなろう。冴えない住宅関連指標の内容は米金利低下を促し、結果ドル円の上値は重くなることが予想される。しかし、グローバル株式市場でリスク選好トレンドが継続すれば、下値は限定的となろう。

尚、どちらも冴えない内容となれば、円を買い戻す動きが強まろう。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 105.00:レジスタンスポイント 104.50:レジスタンスポイント
サポート 103.50:8月22日安値 102.90:8月20日安値

厚いオファーが観測されている104.50が視野に入った感がある。このレジスタンスポイントをも上方ブレイクする展開なれば、節目の105円を目指す展開となろう。一方、下値は103円台の維持が焦点となろう。103.50、103.20そして103.00にはそれぞれビッドが観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.3250:レジスタンスポイント 1.3200:レジスタンスポイント
サポート 1.3150:サポートポイント 1.3100:サポートポイント

本日早朝に1.32台を下方ブレイク。本日もダウンサイドへ振れる展開を想定すべきだろう。目先のサポートポイントは厚いビッドが観測されている1.3150。このレベルをも下方ブレイクする展開となれば、1.3100を視野に下落スピードが加速する展開を想定したい。一方、ショートカバー主体の展開となった場合、1.32ミドルのトライとなるかが注目される。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IGアカデミー

無料のオンラインコースや各種ウエビナー、セミナーなど、IGが提供する豊富な学習プログラムを通じてトレードの方法を学び、トレードに関する知識を深めることができます。