日銀イベント=円高要因・イエレン証言=ドル安要因

Market Overview-再びリスクオン優勢に

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週明けのグローバル株式市場は、リスクオン優勢の展開に。米銀大手シティグループがこの日発表した4-6月(第2四半期)決算で、稼ぎ頭であるトレーディング部門の収益が想定されていたよりも小幅な減少にとどまり、且つ特別項目を除く1株利益も市場予想を上回った。シティの決算内容が好感され、金融セクターが米株の上昇をけん引。ポルトガル銀の信用不安も後退していることで欧州株も堅調に推移。そして欧米株式の上昇は主要な新興国株式の上昇をけん引した。

米株の上昇を背景に米金利が反発し、ドル円は101.62レベルまで上昇。クロス円も堅調に推移。NYタイムでは円を買い戻す動きが散見されるも、ドル円は101円ミドルレベル、ユーロ円は138円台を維持したまま、本日の東京時間を迎えている。

グローバル市場が再び『綱引き』状態に陥っていることは、すでに指摘した通り。週明けはリスクオン優勢となったが、この状況が継続するかどうかは、米企業決算の内容と本日の小売売上高(6月)を皮切りに順次発表される個人消費&インフレ関連指標次第だろう。これらが総じて市場予想を上回るならば、ファンダメンタルズ改善期待を背景に米株は史上最高値圏を維持しよう。その場合、グローバル株式も堅調さを保つことで『綱引き』の綱はさらにリスクオンサイドへ引っ張られよう。結果、外為市場では円売り圧力が強まろう。また、ドルショートカバーが散見されても、米金利の上昇幅が限られるうちは、高金利、資源国そして新興国の通貨が選好されよう。逆に米株が崩れるようならば、リスクオフムードが一気に高まり、外為市場は上述した逆の展開となろう。ドル相場はリスク回避によるドル買いによりサポートされる可能性はあるが、米金利の低下も合わさりドル円は重要サポートポイント100.75を視野に入れる展開となろう。

Today’s Outlook -黒田日銀、イエレンFRB共に現状維持

本日は、日銀金融政策決定会合とイエレン連邦準備理事会(FRB)議長による半期に一度の議会証言が予定されている。

前者に関しては、円高要因と捉えておきたい。1日に発表された日銀短観における3ヵ月先の見通しによれば、消費増税前の駆け込み需要の反動減から景気回復に向けた軌道に復帰するとの見通しから、大企業製造業はプラス15に改善することが想定されている。また7月の月例経済報告で政府は、個人消費の持ち直しを背景に国内景気の基調判断を6カ月ぶりに上方修正する方針となっている。5月の機械受注統計で国内民需(船舶・電力を除くベース)が過去最大の減少幅(前月比19.5%減)となったことは懸念材料だが、現在の円相場の動向(100円以上を維持し続けている事実)と株価水準、そして直近の黒田東彦日銀総裁の言動も鑑みるに、黒田日銀が追加緩和シグナルを発信してくる方がむしろサプライズだろう。

一方、後者に関しては、ドル安要因と捉えておきたい。今週以降の個人消費&インフレ関連指標を見極める必要があること、米企業決算を乗り切り、米株高が維持されるどうかを確認する必要があることを考えるなら、イエレン議長がこのタイミングで宗旨替え(タカ派スタンスを鮮明に)する可能性は低いだろう。ハト派スタンス継続ならばドル売り優勢の状況は続くだろう。対照的に高金利、資源国そして新興国の通貨は総じて買い優勢の展開となろう。また、超低金利政策の継続は米株のサポート要因となることから、円売り圧力も強めよう。

Today’s chart point

ドル円

レジスタンス 101.94:200日MA 101.73:21日MA
サポート 101.00:サポートポイント 100.82:5月21日安値

100.75-101.90を中心レンジと想定し、上限と下限、どちらをブレイクするかが注目される。昨日の流れを引き継ぎ上値トライとなれば、101.80を挟んで展開している21日MA(赤ライン)が200日MA(黄ライン)の攻防が焦点となろう。これらMAが推移している水準には、オファーが観測されている。一方、下値は101.00、100.82(5月21日安値)、100.75(2月4日安値)を重要サポートポイントとして認識しておきたい。それぞれのポイントではビッドが置かれている。

 

ユーロドル

レジスタンス 1.3677:200日MA 1.3650:レジスタンスポイント
サポート 1.3550:サポートポイント 1.3500:サポートポイント

1.3600とクロスしている短期サポートライは依然として維持している。この状況が続けば、上記レジスタンスをトライする展開となろう。逆に下方ブレイクした場合は1.35ミドルレベルの維持が焦点となろう。1.3650以上からはオファーが断続的に並んでいる。ビッドは1.3590から1.35ミドルレベルにかけて断続的に観測されている。

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