焦点は米経済指標と金利の反応

Market Overview-米株反発、金利は低下

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25日のNY外為市場では、ドル売り圧力が強まった。この日発表された米経済指標が総じて市場予想を下回ったことで、イエレンFRBの緩和スタンスが長期化するとの観測が台頭。ドル円は一時、200日MAを下方ブレイクする展開に。しかし、3営業日ぶりに反発した米国株式が円売り圧力を強めたことで、下値は限定的だった。

クロス円は上下に振れる展開となるも、円安優勢で推移。特に堅調だったのは資源国通貨だった。昨日のグローバル株式市場は、米国株式以外総じて軟調な地合いとなったにも関わらず、豪ドル、NZDそしてカナダドルといった通貨が対円&米ドルで堅調に推移した背景には、やはり米緩和長期化期待が意識されているからだろう。NY金先物8月限が続伸している背景にも、中東の地政学的リスクだけでなく、米緩和長期化への期待感も混じっているからだろう。

この米緩和長期化期待を背景に、外為市場でドル売りトレンドがさらに強まるかどうかは、米金利の動向次第だろう。筆者は、先日の連邦公開市場委員会(FOMC)後、予想外に低下しない米金利に背景には、FRB以上にマーケットが抱く強いインフレ期待があるのではないかと指摘した。そして、今後その期待が強まるかどうかは経済指標次第とも指摘したが、昨日発表された1-3月期の米実質国内総生産(GDP、確定値)は年率換算で前期比マイナス2.9%と、大幅な下方修正。また、5月の耐久財受注も総合/コア指数で共に前回より低下。肝心な経済指標が総崩れとなったことで、米金利には再び低下圧力が強まりつつある。本日も米重要経済指標が発表されるが、総じて冴えない内容となれば、株安&米金利低下により、ドル円は再び200日MAをブレイクする可能性があろう。逆に米景気回復期待を再び強める内容となれば、米金利が反発すると思われる。米金利がレンジの上限と下限、どちらを目指して推移するか、この点が外為市場のトレンドを大きく左右するだろう。

Today’s Outlook -注目は米経済指標と金利の動向

本日の焦点は、引き続き米経済指標となろう。それまで円相場は、引き続き株式にらみの展開となろう。その米経済指標だが、注目は新規失業保険申請件数と5月の個人消費支出(PCEコア・デフレーター)となろう。後者はFRBが最も注視するインフレ指標であるが、市場予想を上回る内容ならば、インフレ期待が再び強まることで米金利が反発する可能性があろう。同時に新規失業保険申請件数で雇用市場の改善傾向が示されれば、「米株高+金利反発」を背景に、円相場は円安優勢の展開となろう。逆に総じて冴えない内容となれば、「米株安+金利低下」を背景に円高圧力が強まろう。

Today’s Chart Point

ドル円

レジスタンス 102.80:6月4日高値 102.21:89日MA
サポート 101.71:200日MA 101.00:サポートポイント

200日MA(黄ライン)を下限、89日MA(赤ライン)を上限と想定したレンジ相場が継続中。200日MAを下方ブレイクした場合は101.50が、89日MAを上方ブレイクした場合は102.50&102.80(6月4日高値)が、それぞれ次の焦点として浮上しよう。102.20から102.80レベルにかけてはオファーが断続的に並んでいる。101.50から101.00にかけてはビッドとストップが混在している。

 

ユーロドル

レジスタンス 1.3677:6月6日高値 1.3644:6月19日高値
サポート 1.3596:21日MA 1.3503:6月5日安値

上値は引き続き1.36ミドル&1.3670レベルの突破が焦点となろう。下値は1.3600付近まで上昇してきた21日MAでの攻防に注目したい。朝方のオーダー状況を確認すると、1.3670から1.3690にかけてはオファーとストップが混在。ビッドは1.3575、1.3560レベルに観測されている。1.3550前後にも厚いビッドが観測されている。

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