トレンドの行方は米経済指標次第

Market Overview-リスクオン一服

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世界銀行は10日、最新の世界経済見通しを公表した。この中で、2014年の世界全体の実質経済成長率を2.8%(1月時点の予測:3.2%)に下方修正したことが判明。また、2014年における米国経済の成長に関しても、当初の2.8%から2.1%に引き下げた。これを受け11日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反落。S&P500種株価指数は前日比0.4%安い1943.89で終了した。リスクオンの先導役を失ったことで、ブラジルやロシアを除いた主要な株価指数も総じて軟調な地合いに。

株式の下落は、米債券市場での利回り低下を誘発した。外為市場では目立った値動きは見られなかったが、米利回りの低下を受け、ドル円は102円割れの展開に。また、株安を背景にクロス円も円買い優勢となった。一方、ユーロドルは節目の1.35トライのムードを保ったまま、本日の東京時間を迎えている。

株安に連動し米金利への低下圧力が強まった事実は、連邦公開市場委員会(FOMC)を前にした債券市場でのポジション調整に加え、投資家が米国のファンダメンタルズ改善期待を意識していることを示唆している。よって、昨日の状況が継続するかどうかは、下記「Today’s Outlook」で指摘している米経済指標次第だろう。


Today’s Outlook -米経済指標とマーケットの反応

その米経済指標だが、最も注目すべきは小売売上高(5月)と新規失業保険申請件数だろう。前者は、総合/コア指数(変動の大きい自動車を除いた指数)共に前回よりも改善する見通しとなっている。後者も減少が見込まれている。総じて市場予想を上回る好結果となれば、米ファンダメンタルズ改善期待を背景に米株の反発が期待出来よう。直近の動向を鑑みれば、米金利も素直に反応する可能性が高い。米国マーケットがリスクオン相場に回帰すれば、外為市場では再び円を売る動きが強まろう。一方、ユーロドルは、節目の1.3500割れを意識する展開となろう。

逆に、リスクオンムードが一服しているタイミングで、米経済指標で冴えない内容が続けば、高値警戒感が強まっている米株式ではさらに下落圧力が強まろう。株安を背景に米金利への低下圧力もさらに強まれば、外為市場ではドル売り優勢となり、ドル円は101.55前後で推移している200日MAもしくは厚いビッドが観測されている101.50レベルをトライする展開を想定したい。一方、ユーロドルは、直近の下落幅を考えるなら、ショートカバーの展開となる可能性があろう。その場合、上値の焦点は1.36台への再上昇だろう。このレジスタンスポイント下には10日MAが推移している。


Today’s Chart Point

ドル円

レジスタンス 102.50:レジスタンスポイント 102.24:89日MA
サポート 101.86:6月11日安値 101.58:200日MA

「株安・米金利低下」が続けば、再び200日MA(黄ライン)を視野に入れる展開を想定。101.50レベルには厚いビッドが観測されている。上値は、89日MA(赤ライン)がレジスタンスとして意識されるかが焦点となろう。このMAを突破した場合は、オファーが観測されている102.50が次のターゲットとして浮上しよう。

ユーロドル

レジスタンス 1.3600:レジスタンスポイント 1.3557:6月11日高値
サポート 1.3503:6月5日安値 1.3477:2月3日安値

焦点は、節目の1.35トライ。下方ブレイクした場合は、重要サポートポイント1.3477を視野に下落スピードが加速することを想定したい。これらサポートポイントには、厚いビッドが観測されている。一方、上値は、1.3595前後で推移している10日MAを突破し、1.36台へ再上昇出来るかが焦点となろう。

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