ユーロ、対主要国通貨でさらなる下落も

ユーロ、対主要国通貨でさらなる下落も

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10日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅ながら5日続伸し、4日連続で過去最高値を更新した。注目すべきは、米株の史上最高値圏維持と米金利の反発が同時に発生していることだろう。5月下旬から始まった米利回りの上昇は、米連邦公開市場委員会(FOMC)を前にした直近ロングの調整以上に、マーケットが米ファンダメンタルズの改善を強く意識していることを示唆しているからだ。もしそうならば、来週のFOMCでイエレンFRBによる将来の景気見通しに関する上昇修正の観測と同時に、早期利上げに対する期待感もマーケットで台頭しよう。実際、後者については、米セントルイス地区連銀のブラード総裁が9日、早期利上げについて言及している。明日以降発表される米経済指標で引き続き市場予想を上回る内容となれば、この(米金利の上昇)傾向はFOMC前まで続き、その結果、ドル相場は堅調に推移だろう。実際、米ドルの総合的なトレンドを示すドルインデックスは200日MA突破後、上昇トレンドが鮮明になりつつある。

対照的に、FOMCに向けユーロにはさらに売り圧力が強まる可能性が高い。米欧の金融政策のコントラスト(方向性の違い)を背景に、ユーロドルはFOMC前に節目の1.3500をトライする可能性があろう。今週13日の日銀金融政策決定会合への警戒感から短期筋を中心とした円買いにより、ユーロ円でも円高圧力が強まる可能性がある。また、下記「Today’s Outlook」で指摘しているように、ユーロポンドからユーロのさらなる下落が誘発される可能性もあろう。

Today’s Outlook -焦点は英経済指標とユーロ相場

本日も投資家のセンチメントを動かす材料に乏しい一日となる中、外為市場の焦点はユーロ相場となろう。注目の通貨ペアは、節目の0.80が視野に入ってきたユーロポンド。日本時間17時30分に発表される英雇用関連指標が総じて市場予想を上回れば、イングランド中央銀行(BOE)による早期利上げ観測は後退しているものの、ファンダメンタルズ改善期待を背景にポンド買い圧力が強まる可能性が高い。対ポンドでのユーロ安を発端に、ユーロドルやユーロ円の下落を誘発する可能性がある。その場合、ユーロドルは節目の1.3500トライの展開を想定すべきだろう。

円相場全体は、引き続き株式にらみの展開が続くだろう。米株高に相変わらず追随出来ない日経平均の動向は気がかりだが、リスクオンの先導役である米株が崩れない限り、円高圧力が強まることもないだろう。また、米株が反落しても調整の範囲内ならば、円買いも限定的となろう。

Today’s Chart Point

ドル円

レジスタンス 103.00:レジスタンスポイント 102.80:6月4日高値
サポート 102.25:89日MA 101.99:21日MA

102円台への攻防へシフトするものの、103円台をトライするムードは感じられず。目先は、102.80レベルの攻防が分岐点となろう。昨日同様、このレベルから103.00にかけては実需も含めたオファーが並んでいる。一方、下値は89日MA(赤ライン)がサポートラインとして意識され続けるかが焦点となろう。このMAを下方ブレイクしても、次に控えるのは102.00前後まで浮上してきた21日MA(緑ライン)。直近の株高と米金利の動向、そして102.00に観測されているビッドの存在も考えるなら、102円台では底堅い展開が想定される。

ユーロドル

レジスタンス 1.3655:200日MA 1.3600:レジスタンスポイント
サポート 1.3503:6月5日安値 1.3477:2月3日安値

1.3650前後が強固なレジスタンスとして意識され、節目の1.3500を視野に下落基調が継続。このサポートポイントをも下方ブレイクすれば、2月3日安値1.3477が次の焦点として浮上しよう。尚、1.3500&1.3575レベルには共に厚いビッドが観測されている。

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