整う円安回帰への下地

Market Overview-米株堅調、ウクライナリスク後退

17日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は小幅ながら4営業日ぶりに反落。減収減益決算を発表したIBMの下げが影響した。しかし、下落幅はマイナス0.10%と限定的。一方、S&P500種株価指数は週間ベースでは昨年7月以来の大幅高となれば、ナスダック総合も節目の4000ドルを維持する等、リスクオンの土台はしっかりしている。

また、米国外に目を向ければ、懸念材料であるウクライナリスクにも好転の兆しが見えてきた。17日にジュネーブで行われたロシア、ウクライナ、米国、欧州連合(EU)の外相級4者協議では、非合法な武装勢力の武装解除を求める共同声明を採択して終了。声明内容の実施が反故にされる可能性はあるものの、ひとまず直近のリスク要因が後退したことで、17日の主要な欧州株式は堅調に推移し、独連邦債利回りへの低下圧力は後退した。

昨日のマーケットで注目すべきは、米金利とその動向を受けた新興国市場の動向だろう。堅調な米株、新規失業保険申請件数の減少そしてウクライナリスクの後退を背景に反発。米債券市場では、10年債利回りが2.72%台へと一気に反発。また、2年債利回りも節目の0.40%を視野に上昇した。米金利の急激な上昇は新興国市場にとってリスク要因だが、17日のロシアRTS指数やメキシコボルサ指数はは前日比で1%を超える上昇率となれば、ブラジルボベスパ指数に至っては1. 78%の上昇率となった。米金利の上昇を背景に新興国通貨売りが対ドルで加速するかに思われたが、むしろ堅調に推移。ドルルーブルは35.40台まで下落すれば、ドル/レアルは一時2.2550前後まで上昇したものの、その後は2.23台前半まで下落した。リスクオンの先導役である米国株式で底打ち感が強まっていることが、米金利変動リスクを抑え込んだと考えられる。

そしてタイミング良くウクライナ&中国リスクが一時的にせよ後退していること、その結果、上述した通り新興国市場に混乱が見られないことを考えるなら、円安回帰の下地は整い始めていると考える。

 

Today’s Outlook -レンジ相場の一日

本日は聖金曜日(Good Friday)のため、豪州、ニュージーランド、香港、シンガポール、インド、欧州そしてカナダ市場のほか、米国では株式・債券・商品市場が休場。主要な経済指標や要人発言も特に予定されていないことを考えるなら、外為市場はレンジ相場の一日となる可能性が高いだろう。

市場参加者が限られる中、注目はアジア株式の動向だ。株価指数先物の動向をみると、日経平均は堅調に推移する可能性が高い。世界的にリスクオンムードが優勢となっていることも考えるなら、外為市場では円安優勢の展開を想定したい。また、米金利への低下圧力が後退していることで、ドル相場も堅調に推移しよう。ドル円&ユーロドルのポイントに関しては、「Today’s Chart Point」を参照されたい。

 

Today’s Chart Point

レジスタンス 102.67:一目/基準線(日足) 102.50:21日MA
サポート 101.80:サポートポイント 101.20:一目/基準線(週足)

102円台へ再上昇を果たしたドル円の次のターゲットは、102.50-65ゾーンだろう。具体的には、21日MA(黄ライン)と一目/基準線(赤ライン)での攻防がさらなるドル高/円安となるかどうかの試金石となろう。102.50には厚いオファーが置かれている。 下値は目先、今週水曜日以降ドル円をサポートしている101.80レベルで底堅さを増すかが注目される。尚、このレベルから101.30にかけては、断続的にビッドが並んでいる。

ユーロドル

レジスタンス 1.3900:レジスタンスポイント 1.3860:レジスタンスポイント/td>
サポート 1.3795:21日MA 1.3720:サポートライン

一目/基準線に絡んだ値動きが続いているが、上値が徐々に切り下がっている状況を考えるなら、1.38割れを意識したい。テクニカル面での焦点は、1.3790台で推移している21日MAでの攻防だろう。ボリンジャーバンドの中心線でもあるこのMAを下方ブレイクすれば、ビッドが観測されている1.3750もしくはサポートラインが推移する1.3720レベルを目指す展開を想定したい。 上値は目先、1.3865レベルの突破が焦点となろう。今週に入り、このレベルで上値が抑えられる状況が続いている。尚、このレベル(1.3865)には暑いビッドが観測されている。

 

Today’s Chart

ドル円チャート
ユーロドルチャート

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