焦点は米株の動向

Market Overview-再び綱引き状態に

10日の米株式相場は、ハイテク株とバイオ関連銘柄に再び売り圧力が強まったことを背景に3営業日ぶりの大幅反落。ダウ工業株30種平均は3月14日以来の安値水準まで下落した。S&P500指数も2月3日以来の大幅な下落となれば、ナスダック総合指数も前日比3.1%安と、2011年11月以来で最大の下げとなった。

米国株式の下落は米金利の低下圧力を強め、ドル円は101.50前後で推移しているサポートラインを下方ブレイク。一方、ドゥグヒュト欧州委員によるユーロ高けん制発言を無視するかのように、ユーロドルは1.39台を視野に上昇。ドルインデックスは、約5か月ぶりの水準まで低下した。

4日の米雇用統計発表後から米国株式は、再び綱引き状態に陥っている。「綱」の行方は、今後の米主要企業の決算内容と経済指標次第だろう。米株不安定化の背景にあるのは、現在のバリュエーション(株価評価)に対する懸念である。本日より本格化する企業決算で、その懸念を背景に米国株式の不安定化が継続すれば、株安を背景にした円高トレンドが継続しよう。ドル相場も米金利に低下圧力がかかることで、ドルインデックスは重要サポートポイント79.00をトライするムードが強まろう。逆にバリュエーション懸念を払拭する内容が続けば、「綱」は徐々にリスク選好サイドへ振れよう。ただし、米国株式で再びリスク選好優勢ムードが強まるためには、好調な企業決算だけではなく、米ファンダメンタルズの改善傾向を示す経済指標の内容も同時に求められよう。

 

Today’s Outlook -焦点は米企業決算と経済指標

本日の円相場も株式動向に左右される展開となろう。米国株式の不安定化が続く中、本日のアジア株式は上値の重い展開が想定される。日本時間10時30分に中国経済指標(3月CPI、同PPI)が発表される。米国株式が不安定化する中、同国の成長モメンタム減速を示唆する内容となれば、中国株式をはじめ、アジア株式全体の押し下げ要因となろう。アジア株式が総じて軟調な地合いとなれば、外為市場では円買い優勢の状況が継続しよう。

リスクセンチメントの改善には、やはり米国株式の反発が必要不可欠だが、その米株は企業決算と経済指標の内容に左右されよう。前者に関しては、JPモルガンやウェルズファーゴといった米大手金融機関の決算発表が予定されている。寒波の影響を乗り越え米ファンダメンタルズが緩やかに回復し続ける中、米企業の収益悪化懸念を払拭する内容となれば、米国株式の下支え要因となろう。米株高は米債券市場での金利低下圧力を後退させ、外為市場ではドル売り&円買い圧力が後退しよう。

問題は、冴えない企業決算と経済指標の内容が続いた場合だろう。東部ウクライナを巡り欧州株式は再び地政学的リスクに直面している。また、中国リスクも意識される中、米国株式がさらに下値を模索する展開となれば、ドル円は重要サポートポイント100.75をトライする展開となろう。ユーロ円は節目の140.00とクロスしているサポートラインを維持出来るか、この点が焦点となろう。

 

Today’s Chart Point

レジスタンス 102.67:一目/基準線(日足) 102.20:レジスタンスポイント
サポート 101.20:一目/基準線(週足) 100.75:2月4日安値

101円ミドルレベルで推移しているサポートラインを下方ブレイク。次のターゲットは101.20のサポートポイント。このレベルをも下抜ける展開となれば、重要サポートポイント100.75を視野に入れる展開を想定したい。朝方のオーダー状況をみると、101.20&101.00レベルには厚いビッドが観測されている。一方、レジスタンスの焦点は目先、102.20レベルを突破出来るかどうかだろう。雲の攻防へとシフトした場合は、基準線(赤ライン)をトライするかが注目される。尚、オファーは102.20&102.50レベルに観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.3950:レジスタンスポイント 1.3900:レジスタンスポイント
サポート 1.3820:一目/基準線 1.3800:サポートポイント

1.39台への攻防へとシフトした場合は、1.39ミドルレベルの突破が次の焦点となろう。3月17-18日はミドル手前で上値が抑えられ、その後1.37割れの展開となった経緯がある。下値は、引き続き1.38台の維持が焦点となろう。尚、朝方のオーダー状況をみると、1.39前半にはオファーが並んでいる。1.3950にも厚いオファーが観測されている。ビッドは基準線が位置するレベルと1.3800レベルにそれぞれ観測されている。

 

Today’s Chart

ドル円チャート
ユーロドルチャート

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

投資手法・戦略ガイド

  • レバレッジ取引を行う

    レバレッジを利用することで、比較的少額の初回支払金額でどのように金融市場に大きなエクスポージャーを得ることができるか学びます。レバレッジは利益を増幅させることができますが、同時に損失リスクも増大するため、利用には注意が必要であることを説明しています。

  • 外国為替の取引方法

    世界最大で最も流動性の高い金融市場の仕組みについて理解します。どのように国際通貨が取引されているかをご説明し、ポピュラーマーケットの取引を開始する前に知っておくべき重要ポイントを押さえます。

  • 利点と制限

    売りポジションの保有から取引をスタートする事により下落市場で利益を得たり、既に保有している金融資産のリスクヘッジを行うことができます。このセクションでは「売り」取引の仕組みについて学びます。