6月利上げの行方を見極めるFOMC

Market Overview-FOMCを前にした調整地合い

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27日の米国株式市場で、冴えない米指標データと企業決算が嫌気され主要3市場は揃って下落。ダウ平均の下げ幅は5日以来の大きさとなった。主要な欧州株式もギリシャ情勢の不透明感と米株下落を受け総じて軟調な地合いに。ただ、欧米債券市場では目立ったリスク回避の動きは見られず、ドイツ10年債利回りは0.38%前後で推移。米10年債のそれも1.81%前後と横ばい圏でもみ合いとなった。一方、海外外為市場では冴えない米指標データ(12月耐久財受注)を背景にドルロングを調整する動きが加速。ユーロドルは1.1240レベルから1.1423レベルまでドルロング(ユーロショート)を調整する動きが加速。ドル円は117.34レベルまでドル安/円高が進行した。

昨日の軟調な欧米株式市場のみにフォーカスするならば、リスク回避ムードが再び強まった感を受ける。ただ、上述したように米独利回りは急低下することなく、主要な新興国株価指数にも不安定化の兆しは見られない。NY原油先物3月限も前日比2%以上反発し底打ち感を徐々に強めつつある事実も鑑みるに、昨日の軟調な欧米株式とドル売りは米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えたポジション調整の意味合いもあったと想定される。

2月末以降の金融支援継続を見据えギリシャとトロイカ団との交渉が妥結するのが2月上旬以降。そして1月上旬に始まった米株での調整局面が終了するのも「1か月調整パターン」で考えた場合同じく2月上旬以降。故にリスク選好回帰も2月上旬以降になることは既に指摘済み。現在のグローバル市場のトレンドを鑑みるに、この見通しに変更はない。よって、ドル円は米株とFOMC次第で重要サポートポイント115.50レベルを一時的にトライする可能性がくすぶり続けよう。一方、ユーロのショートカバーが継続するかどうかは、欧州中央銀行(ECB)による緩和強化とギリシャリスクを考えるならば、今日以降の米国イベント次第となろう。チャートポイントの詳細は、下記「TECHNICAL ANALYSIS HIGHLIGHTS」を参照されたし。

Today’s Outlook -タカ派スタンス維持かハト派スタンスへシフトか

本日最大の焦点はFOMCだが、1月の指標データを確認する限りイエレンFRBがタカ派スタンスを強めてくる可能性は低いだろう。よって、今回のポイントは、世界経済の先行き不透明感を理由に米経済の回復に関して前回会合から下方修正してくるかどうかだろう。また、インフレ動向に関しても原油安が持続的な低インフレ環境の要因になると指摘してくれば、マーケットは「原油安=利上げの障壁」と捉え、6月利上げ観測が後退しよう。そして米金利の低下とドルロングの調整を加速させよう。

ユーロドルは1.15下まで低下している10日MAを突破する可能性が高まろう。一方、ドル円は米株の動向次第だろう。本日の企業決算で総じて冴えない内容が続けば、「株安+米金利低下」を背景に16日安値115.85レベルを視野に下落幅が拡大しよう。一方、FOMC声明がハト派スタンスを鮮明にした場合、米株のサポート要因となる可能性もある。この場合、クロス円は「株高オンリーのリスク選好」とストレートでのドル売りを背景に底堅く推移することが想定される。クロス円が堅調に推移すれば、ドル円は115.85レベルを維持する可能性が高まろう。

尚、アジア時間の注目材料は10-12月期の豪州消費者物価指数(CPI)となろう。ドルロング調整地合いが強まる中、予想以上の結果となれば対ドルで0.80トライとなろう。逆に予想以下ならば豪ドル売り要因となり、26日安値0.7872レベルを維持出来るかが焦点となろう。ただ、上記の調整地合いを考えるならば、0.7872を下方ブレイクしてもさらに下値幅が拡大する可能性は低いだろう。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 118.88:リトレースメント61.80% 118.55:21日MA(27日現在)
サポート 117.00:サポートポイント 115.85:1月16日安値

米株とドル相場の調整地合いを考え、117円割れを意識したい。FOMCでハト派スタンスが確認されれば、115.85レベルを視野にドル売り/円買いとなろう。115.85をも下方ブレイクする展開は、重要サポートポイント115.50トライの可能性が高まることを意味する。一方、上値は21日MA(赤ライン)を突破できるかが注目される。尚、直近のオーダー状況だが、117.00、116.90、116.50そして116.00にはビッドが観測されている。119.00にはオファー(含輸出)が観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.1652:1月22日高値 1.1500:レジスタンスポイント
サポート 1.1100:サポートポイント 1.1050:サポートポイント

FOMC後、ドルロング調整地合いが加速すれば日足の一目/基準線(赤ライン)を上限と想定し、まずは1.15以下で推移している10日MAを突破するかが注目される。このMAを突破すれば、22日高値1.16ミドルが次のレジスタンスポイントとして浮上しよう。一方、下値は引き続き1.1台の維持が焦点となろう。尚、直近のオーダー状況だが、1.14ミドル上にはストップ、1.1500にはオファーが観測されている。ビッドは1.11&1.1050レベルに観測されている。また、1.11下にはストップの観測もある。

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