強まる米長期金利の反発圧力

Overview

19日の海外外為市場は、米ドルの売り買いが交錯した。この日の米長期金利は税制改革の年内可決期待を背景に2.4%台の水準を回復。一時、10月27日以来となる2.47%台まで急伸する局面が見られた。それに伴い日米利回り格差が拡大。ドル円は113.07まで上昇する局面が見られた。一方、ユーロドルは、独長期金利の上昇幅が米長期金利のそれを上回ったこと受け上昇した。大陽線が示現し日足一目雲と短期レジスタンスラインの突破に成功。高値1.1849を付ける局面が見られた。
米国株式は連日の最高値更新を受け、この日は利益確定売り優勢の展開となった。主要3指数はそろって反落したが、米下院で税制改革法案が可決されたこと受け終盤に買戻しが入る局面が見られた。NY原油先物1月限は、ロシアの減産観測が意識され、前日比0.30ドル高の1バレル=57.46と反発した。一方、NY金先物2 月限は米国の税制改革法案可決が意識され、前日比1.3ドル安の1トロイオンス=1264.2と5営業日ぶりに反落した。

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Analyst's view

米下院は19日、大方の予想通り税制改革法案を可決した(20日に再投票となるも予定通り可決される見通し)。これを受け米長期金利は2.4%台の回復に成功。今後の焦点は反発基調の持続にあろう。上院でも可決される見通しとなっており、期待先行で10月下旬に抑制された2.48%台へ乗せる可能性がある(チャート①参照)。ドル円は日米利回り格差との連動性が高いため、米長期金利の反発基調が維持されるならば、上値トライの状況が継続しよう(チャート②参照)。11月の戻り高値114.73を起点とした短期レジスタンスラインを上限と想定し、まずは10日MA(112.94)をローソク足の実体ベースで突破できるかどうか、本日はこの点を見極めたい。これを達成する場合、次の上値ターゲットは日足雲の上限(113.39)となろう。113.10、113円ミドルにはそれぞれオファーが観測されている。

一方、ユーロドルは独長期金利の急上昇により、昨日は米独利回り格差が縮小した(チャート②参照)。米欧金融政策のコントラストが市場関係者に意識され易い一方、ユーロ圏の経済自体はドイツ経済がけん引役となり、2013年以降成長軌道を描き続けている。良好なファンダメンタルズは、独金利低下圧力の相殺要因となり得る。また、ドイツの政治リスクがひとまずテーマから外れていることも、米独利回り格差の拡大を阻止する要因となっている。一方、テクニカル面では、日足雲の上限とトライアングル上限(=短期レジスタンスライン)の突破に成功したことで、短期的に上値トライのムードが強まっている。目先の上値攻防分岐は、今月14日に相場をレジストした直近安値1.1716からの61.80%戻しとなろう。このテクニカルの突破にも成功するならば、11月の戻り高値1.1960を起点とした短期レジスタンスラインが次の上値ターゲットとして浮上しよう。1.1850から1.1900にかけては断続的にオファーが並んでいる。


【チャート①:米10年債利回り】

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【チャート②:利回り格差と為替動向】

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