ECB & FEDキーマン達の言動に注目

Market Overview

今週の外為市場では、ユーロドルの動向に注目したい。9月FOMCで利上げペースの後退懸念は払しょくされた。しかし、米独利回り格差の拡大は一時的だった(チャート①参照)。このためユーロドルは1.20台をトライする動きが継続している。金利動向の他、24日のドイツ連邦議会(下院)選挙でメルケル氏の首相4選が確実な情勢となったことも、ユーロドルにとっては追い風となろう。対ユーロで米ドル売りが再び加速すれば、ドル円の上値を圧迫しよう。今週、ユーロドルやその変動要因である欧米金利の動向を左右するのは、各国中銀キーマン達の言動となろう。

bg_euro mario draghi

Analyst's view

24日に投開票されたドイツ連邦議会(下院)選挙では、単独過半数の獲得こそならなかったが、メルケル現首相率いる与党キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が第1党となる見通しとなった(公共放送ZDF)。4月のフランス選挙に続き、メルケル続投も決定したことで欧州政治リスクは完全に後退。ユーロ相場の下落要因がまたひとつ消えたと言えよう。

今後のユーロ相場を見極める際、市場関係者はECBによる金融緩和政策の変更、この一点に注視することになろう。本日は、日本時間22時にドラギ総裁の講演が予定されており、独金利とユーロ相場の変動要因として注視したい。また、16時にコンスタンシオECB副総裁、18時15分にメルシュECB理事そして23時45分にはクーレECB理事といったECBキーマン達の講演も予定されている。ドラギ講演同様、10月ECB理事会に向け、政策変更にかんする地ならし発言の有無が焦点となろう。本日のユーロドルだが、下値は4月のフランスリスク後退後の安値レベルを起点とした短期サポートラインの維持が焦点となろう(チャート②参照)。一方、上値の焦点は1.20台の回復とその維持にあろう。

本日はFEDスピーカー達の講演も予定されている。注視すべきは、金融政策の決定に大きな影響力を持つダドリーNY連銀総裁の講演となろう(日本時間21時30分)。同氏は、今月8日のNY講演や9日のCNBCテレビとのインタビューで低インフレについて懸念を表明。この点についてあらためて言及する場合、米債市場では債券を買い戻す動きが強まる可能性がある。それは米金利の低下を意味することから、米ドルには売り圧力が強まろう。本日のドル円は、111.00-113.00のレンジを想定したい。直近安値107.31からの76.40%戻しの突破は113.00トライのシグナルと捉えたい。この場合、米国市場ではリスク選好(=米株と米金利の上昇)となっているだろう。尚、113.00には厚いオファーの観測がある。一方、22日安値111.65を下方ブレイクする場合、対ユーロで米ドル安が進行している可能性が高い。株高の調整も合わされば111.00トライの展開を想定したい。


【チャート①:ユーロドルと米独10年債利回り格差】

chart1_20170925


【チャート②:ユーロドル】

chart2_20170925


【チャート③:ドル円】

chart3_20170925

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

投資手法・戦略ガイド

  • 市場を動かす要因

    商品は、ほぼすべての製品の裏側の不可欠要素として、近代経済になくてはならないものです。不安定ながらも価値の高い天然資源が、幅広い取引の世界でどのような位置を占めるのか学んでいきます。

  • レバレッジとリスク

    レバレッジを利用することで、比較的少額の初回支払金額でどのように金融市場に大きなエクスポージャーを得ることができるか学びます。レバレッジは利益を増幅させることができますが、同時に損失リスクも増大するため、利用には注意が必要であることを説明しています。

  • 取引プランの作成

    取引プランは、取引目標を明確にして達成する上で使用できるツールの一つです。ここでは、個人の計画を立てる方法と、それを実行する方法について解説いたします。