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米金利に左右される外為市場

Market Overview

18日の海外外為市場では英ポンドが急騰した。この日、英国のメイ首相は、総選挙を実施する緊急声明を発表した。2020年まで総選挙は実施しないという方針を急きょ変更したことは、欧州の政治リスクと株式市場で捉えられ、欧州株は軒並み下落。特に英FTSEは前日比マイナス2.46%と、昨年6月のBREXITショック以来の大幅下落となった。対照的に外為市場では英ポンドが急伸。株安を背景とした米金利の低下とそれに伴う米ドル売りも合わさり、ポンドドルは昨年10月3日以来となる1.2906レベルまで急騰する局面が見られた。ポンドクロスも軒並み急騰し、ポンド円は先月31日以来となる140円をタッチする局面が見られた(高値140.03)。一方、ユーロポンドも昨年12月上旬に相場をサポートした0.83をトライする局面が見られた(安値0.8313)。

国際商品市況では、NY原油先物5月限が続落。米原油生産量の増加観測が相場を圧迫した。ただ、OPEC減産への期待も根強いことから52ドル台は維持した。NY金先物6月限は地政学リスク、欧州の政治リスクそして米ドル安が合わさり続伸。ただ、急速な上昇への警戒感もあり利益確定売りに押され、上昇幅は前日比プラス0.17%と小幅だった。

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Analyst's view

英国総選挙の前倒し報道を受け、外為市場では英ポンドが急騰した。対照的に英FTSEは急落し、10年債利回りも昨年10月13日以来となる1.0まで低下する局面が見られた。英ポンドのみがメイ首相の決断にポジティブな反応を見せたが、ポンドドル急騰の土台となったのは米ドル安圧力にあろう。事実、ドルインデックスはトライアングルの下限を視野に下落幅が拡大中。下限ラインを下方ブレイクすれば、テクニカル面でさらなる米ドル安シグナルが点灯したと市場で捉えられる可能性がある(チャート①参照)。そして米ドル安の主因は、米金利の低下にある。米英10年債利回り格差とポンドドルの動向を比較したチャート②を確認すると、利回り格差の縮小時にポンドドルが上昇(英ポンド高/米ドル安となり)、利回り格差の拡大時にポンドドルが下落する(英ポンド安/米ドル高になる)という見事な反比例の関係が見て取れる。昨日は利回り格差のラインが低下(縮小)している。これは、英金利以上に米金利への低下圧力が強まっていることを示唆している。それはユーロドルも同じである。米金利の持続的な低下が米ドル安圧力を強めているがために(チャート③参照)、ユーロドルはフランスの政治リスクに直面しながらも、今年最安値1.0340を起点とした短期サポートラインを維持している。そしてドル円は、日米10年債利回り格差の縮小に伴い108円割れムードが強まっている(チャート④参照)。これらドルストレートが示唆することは、現下の外為市場は米金利がトレンドの決定要因となっているということだ。
その米金利だが、米ドル相場との相関性が高い10年債利回りは2.165%と、昨年11月中旬以来の水準まで低下中。年初以降、上下に振れる不安定な状況に陥っている点を考えるならば、米金利低下の根底にあるのはトランプ政策に対する不透明感だろう。株式市場の動向によって米金利は反発する局面が散見されるだろう。だが、米中首脳会談や日米経済対話で米国サイドが具体策にまで踏み込めなかった現実が示す通り、トランプ政権の人事の遅れはトランプ政策の遅れ(=期待の後退)に直結する。また、低金利スタンスを表明したトランプ大統領とイエレンFRB議長の対立という新たな政治リスクの火種がくすぶり始めている点も考えるならば、短期的に米金利の不安定化が続く可能性が高まっている。それに伴い外為市場では米ドル安の局面が散見されよう。ドル円は108円割れブレイクを常に警戒すべきフェーズにある。


【チャート①:ドルインデックス】

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【チャート②:ポンドドルと米英10年債利回り格差】

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【チャート③:ユーロドルと米欧10年債利回り格差】

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【チャート④:ドル円と日米10年債利回り格差】

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