クリントン勝利ならリスク選好加速 焦点はその持続性

Market Overview

8日の海外外為市場は、「トランプリスク」の後退を好感しドル高優勢の状況が継続した。ユーロドルは1.1001までドル高が進行。「トランプリスク」の後退は世界的な株高および国際商品市況の続伸要因ともなったことで、円相場は総じて円安優勢の展開に。ドル円は1日以来となる105円台乗せに成功。クロス円も上値トライとなり、ユーロ円は10月6日以来となる116円を付ける局面が見られた。

上記の通り8日の海外株式は総じて上値トライの展開となった。NY原油先物相場(WTI12月限)も小幅に続伸。米債券市場では各ゾーンの金利が上昇。10年債利回りは、1日以来となる1.8760%台まで上昇する局面が見られた。

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Analyst's view

本日のメインイベントは言うまでもなく、米大統領選挙だろう。投票が終わるのは米国東部時間9日午前1時(全米50州と首都ワシントンの全て)。激戦州となっている6州(アリゾナ、オハイオ、ジョージア、ニューハンプシャー、ノースカロライナそしてフロリダ)の結果が勝敗の行方を左右するだろう。中でも最も注目度合が高いのが大票田のフロリダだろう。この州をクリントン候補が制覇するならば、市場はリスク選好(=株高 / 米ドル買い)で反応しよう。尚、フロリダ州すべての地域で投票が締め切られる時間は、日本時間午前10時となっている。

ここ数日のグローバル市場の反応、外為市場でのメキシコペソ買い(対米ドルで4日続伸中)そして米アイオワ大学が運営する電子市場「The Iowa Electronic Markets」における大統領選先物市場でクリントン勝利の確率が78%に達している状況等を考えるならば、クリントン大統領誕生の可能性が高い。その場合、ドル円の焦点は10月下旬の戻り高値105.53およびリトレースメント76.40%にあたる105.75レベルを突破出来るかどうかだろう(日足チャート参照)。これらレジスタンスポイントを大陽線で一気に突破する展開となれば、7月21日の戻り高値107.49レベルを視野にさらなる上値トライの展開が想定される。クロス円も同様に円安優勢を想定したい。クリント候補勝利となれば国内外の株式がひとまずリスク選好で反応しよう。それはドルストレートでのドル高圧力の相殺要因となることで、クロス円の上昇を誘発しよう。ユーロ円は、今夏以降レンジの上限として意識されている116.50レベル、ポンド円は10月7日急落時の高値水準131.27レベルの突破を想定したい。欧州通貨以上に注視すべきは資源国通貨、特に豪ドル円の動向だろう。株式と国際商品市況が続伸したことで昨日は大陽線が示現。2014年11月21日高値102.85を起点とした長期レジスタンスラインの突破に成功している。テクニカル面でも上値トライのシグナルが点灯しているタイミングで、クリントン候補勝利の報が伝われば、週足一目/雲の下限が推移している83.30レベルを視野に上昇幅が拡大する可能性があろう(日足チャート参照)。

ただ、昨日のレポートでも指摘した通り、リスク選好(=株高 / 円安)持続の鍵はクリントン候補勝利以外の要因、つまり米大統領選挙後の米議会の「ねじれ」に対する市場の思惑、株式および原油先物相場の動向に左右される可能性がある点には要注意。

【チャート:ドル円のチャートポイント】

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出所:ProRealTime Chart / 日足

【チャート:豪ドル円のチャートポイント】

出所:ProRealTime Chart / 週足

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