米FOMCまではドル安を想定

Market Overview

7日の海外外為市場は、ドル安優勢の展開となった。イエレンFRBによる利上げ観測の後退を背景に米債券市場では各ゾーンの利回りが低下。金融政策の方向性に敏感な2年債利回りは0.80%手前で上昇圧力が抑制された。一方、原油価格(NY原油先物7月限)が50ドルの大台を回復し年初来高値を更新した。「米金利の低下 / 原油価格の上昇」を背景に外為市場ではドル売り / 資源国通貨買いの展開となった。特に豪ドルは、豪準備銀行(RBA)の金利据え置き決定もあり、対ドルで5月6日以来となる0.74ミドルレベルを回復した。一方、円相場だが、欧州タイムは株高を背景に円安優勢の局面が見られるも、NYタイムでは上記のドル安を背景にドル円(USD/JPY)が低下。この動きにクロス円も追随する展開となった。ただ、米株が堅調に推移したこともあり大きな変動は見られず本日の東京時間を迎えている。

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Analyst's view

今年に入り「ドル高=株安」「ドル安=株高」の関係が形成されている。その傾向が堅調に見られるようになったのが、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降だが、冴えない米雇用統計後は再び「ドル安=株高」の情勢へ転じていることが比較チャートから確認できる。今週は重要な米指標データの発表が予定されていない。また、ブラックアウト期間に入ったことも考えるならば、外為市場は来週のFOMCまでドル相場の軟調地合いが続く可能性が高いだろう。

対照的に最も選好され易い通貨は資源国の性質を併せ持つ新興国通貨となろう。ドル安は株高要因であると同時に国際商品市況の押し上げ要因でもあるからだ。注目はブラジルレアル。国内政治と経済が混乱状況にあるにもかかわらず(=ファンダメンタルズ面でレアル買いの材料が無いにもかかわらず)、サポートラインを下方ブレイクするとともに短期レジスタンスラインが同時に形成されている。且つ米雇用統計後のドルレアル(USD/BRL)は2日連続で大陰線が出現。ドル安の恩恵を最も享受しているブラジルレアルだが、ドル安が想定されるFOMC前までに重要サポートポイント3.40レベルを下方ブレイク(=週足の一目/雲の下限を下方ブレイク)を達成すれば、昨年3月高値3.3162レベルまでレアル高が進行する可能性を現在の週足チャートは示唆している。

一方、円相場はクロス円の動向が鍵を握ろう。そのクロス円は引き続き株式にらみの展開となるだろうが、ドル安継続の可能性を意識するならば株高優勢の展開が想定される。よって、FOMC前まではクロス円を中心とした円安優勢の局面が散見される展開を想定したい。注目の通貨ペアは豪ドル円(AUD/JPY)。「株高・商品高・ドル安」に加え、豪準備銀行(RBA)による金利据え置きというポジティブ材料も重なっている点を考えるならば、5月以降、レンジの上限として意識されている81.00レベルを突破する可能性が出てきた。一方、ドル円(USD/JPY)は106.00を目先の下限と想定し、まずは心理的節目の110円レベルで推移している一目/雲の上限の再トライとなるかが注目される。ただ、上限の突破に成功しても、短期レジスタンスラインの上方ブレイクに成功しない限り、円高リスクは常にくすぶるだろう。


【比較チャート】緑ライン:ドルインデックス 青ライン:世界株式(MSCI)

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【ドルレアル(USD/BRL)週足チャート】

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