まだら模様の相場 市場は米指標データ待ち

Market Overview

11日の海外外為市場はドル売り優勢地合いとなった。この日の原油価格(WTI6月限)は、米国の週間石油在庫統計で原油在庫が341万バレル減と大幅な減少となったことが好感され、一時は先月29日以来となる46.36レベルまで反発する局面が見られた。国際商品市況(CRB指数)全体も続伸したことで外為市場では資源国通貨買い圧力が対ドルで強まったこと、そして米株の反落を受け金利に低下圧力が強まったことで連日のドルショートカバーに一服感が強まったことから、対円で108.36レベル、対ユーロでは1.1446レベルまでそれぞれドル安が進行した。

一方、円相場は米株の下落幅拡大に呼応するように、NYタイム以降は円買い優勢の展開となった。ドル円は上記のレベルまで下落。ユーロ円は10日続き124.50トライに失敗すると123.60レベルまで反落した。堅調な国際商品市況(CRB指数)を背景に欧州タイムは買い優勢で推移した豪ドル円(AUD/JPY)、NZD円(NZD/JPY)そしてカナダ円(CAD/JPY)も、NYタイムでは一転して円買い優勢の展開となった。

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Analyst's view

11日の欧米株式は総じて軟調地合いとなり、米金利は低下。外為市場では円とユーロを買い戻す動きとなった。一方、上記の通り原油価格をはじめとした国際商品市況全般が堅調に推移したとで、資源国通貨や新興国通貨は対ドルで堅調地合いを保っている。グローバル市場全体が明確な方向性に欠けるまだら模様の状況は、往々にして次の材料待ちシグナルである。

目先、その材料は米指標データとなろう。先月27日以降、米金利には再び低下圧力が強まっている。ハト派の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明や冴えない内容となった1-3月期のGDP速報値発表のタイミングと合致しての金利低下という事実を考えるならば、米利上げペースの後退観測が低下圧力の主因であろう。
問題は、その低下に連動し、米株の上値も抑制され続けている点だ。米利上げペースの鈍化のみが市場で意識されているならば、むしろ米株は上値トライとなるのがこれまでのパターンだった。しかし、上記の展開は利上げペース鈍化の背景、つまり将来の景気減速懸念までが市場で意識され始めているシグナルの可能性がある。明日以降発表される米重要指標データで冴えない内容が続けば、米株(MSCI、緑ライン)は米金利(2年債利回り、赤ライン)に向かって下落基調を辿る展開が想定されよう(比較チャート参照)。その場合、外為市場ではリスク回避の円&ユーロ買い圧力が再び強まろう。ただ、年初のような本格的なリスク回避相場が鮮明となるかどうか、それは中国の市場次第だろう。その中国市場だが、11日の上海総合及びCSI300指数は陰のコマが出現。同国のファンダメンタルズに対する市場の疑心暗鬼がうかがえるが、通貨人民元は対ドルで堅調に推移しており、目先中国リスクが再台頭するムードは感じられない。よって、国際商品市況も安定的に推移する可能性が高く、年初のような混乱した状況が再来する可能性は低い。ただ、円相場に関しては、投機筋が今年に入り円買い戦略へ転換している。株安に乗じて投機的な円買いを仕掛けてくるリスクは常に警戒したい。目先のチャートポイントは「Technical analysis highlights」を参照されたい。

【比較チャート】緑ライン:米株(MSCI) 赤ライン:米2年債利回り

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