各市場はFOMC待ちムード

Market Overview

25日の海外外為市場は、日米金融政策イベントや米国の1-3月期GDP速報値の発表を前に方向感の無い展開が続いた。ドル円(USD/JPY)やユーロドル(EUR/USD)は、直近のドル買いを調整する動きが散見され各々110.84、1.1278レベルまでドル安が進行した。他のドルストレートもドル売り優勢の局面が散見されたが、クロス円は売り買いが交錯する展開に。海外株式市場が利益確定売り優勢の展開となったこと、また原油価格が反落したことが上値の重石となった。

米金利は各ゾーンで上昇した。この日発表された3月の米新築住宅販売件数は市場予想を下回ったものの、FOMCに対する警戒感が意識されたのか材料視されず。米金融政策の方向性に敏感な2年債利回りは、3月29日以来となる0.8340%まで上昇する局面が見られた。

イエレンFRB議長

Analyst's view

各市場は米連邦公開市場委員会(FOMC)待ちムードとなっている。声明文で6月利上げに向けた地ならしをしてくるならば、外為市場では3月FOMCのハト派スタンスが完全に織り込まれ、レンジ相場で推移しているドルインデックスは上昇トレンドを鮮明にしよう。この場合、株式市場と国際商品市況の反応が重要であることは既述の通り。2月中旬以降のリスク選好が「ドル安」によりサポートされてきた点を考えるならば、ドル高への転換は株式市場と国際商品市況での調整売り圧力を強める要因として警戒したい。円相場はクロス円を中心に円高圧力が強まろう。ドル円(USD/JPY)は、緩やかな円高傾向となるだろうが、ドル高圧力がクロス円の下落の相殺要因となることから、下値は限定的となろう。目先の上下のチャートポイントについては「Technical analysis highlights」を参照されたい。

FOMC後、ドル安からドル高へ転換した場合、年初のようなリスク回避トレンドへ発展するかどうかと問われれば、それは中国市場の動向、特に人民元相場の動向次第というのが筆者の答えだ。昨年後半以降、リスク回避の震源地は常に人民元相場にあったが、直近はドル安圧力が人民元安圧力に蓋をする状況となっている(下図日足チャート参照)。しかし、FOMC後にドル高圧力が強まることでこの蓋が外れ人民元相場が再び不安定化すれば、年初のようなリスク回避トレンドの再来を警戒する必要が出てこよう。この場合、外為市場では円高圧力が強まろう。ドル円(USD/JPY)は年初来安値107.62レベルを下方ブレイクする展開を警戒すべきだろう。対照的に最も売り圧力が強まる通貨は、資源国及び資源輸出に頼る新興国の通貨となろう。

【中国人民元チャート(日足)】赤ライン:オフショア 青ライン:オンショア

人民元レート

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