商品市況を中心にリスク選好再び

Market Overview

12日の海外市場は総じてリスク選好優勢の展開となった。原油の増産凍結合意に向けサウジアラビアとロシアが事前に合意したとの観測報道を受け、この日の原油価格(WTI5月限)は4ヶ月ぶりの高値水準まで反発した(終値1バレル=42.17)。国際商品市況(=CRB指数)も先月23日以来の水準まで反発したことを受け、欧米そして新興国の株式は揃って上昇。米金利もこの流れに追随した。

他市場のリスク選好を背景に外為市場ではドル買い圧力が強まった。ただ、ドル相場以上に資源国通貨買い圧力が強まったことで、ドル高は限定的となった。実際、ドル円(USD/JPY)は109円トライのムードすら感じられず108.78レベルで上値がレジストされた。一方、ユーロドル(EUR/USD)も4月以降サポートポイントとして意識されている1.1340レベルで反転した(=ドル買い圧力が後退した)。

チャート

Analyst's view

原油増産凍結合意への期待先行を背景に原油価格(WTI5月限)は4か月ぶりの高値水準まで反発。国際商品市況(CRB指数)も重要レジスタンスポイントの178レベルを視野に三度上昇幅が拡大している。堅調な国際商品市況の動向を受け資源国及び新興国の通貨と株式は堅調に推移し、且つ冴えないアルコアの決算を受けて尚、12日の米株も上昇した。一時後退していたリスク選好への回帰ムードが再び復活していると言えるだろう。


本日もこの流れが継続するかどうか、この点を見極める上で米国の週間石油在庫統計(23時30分)とJPモルガンの決算内容(現地マーケットオープン前)に注目したい。在庫減且つ良好な決算ならば、投資家のリスクセンチメントはさらに改善しよう。この場合、円相場はクロス円の動向が焦点となろう。リスク選好を背景に資源国通貨買い圧力が強まれば、豪ドル円(AUD/JPY)や加ドル円(CAD/JPY)といった通貨ペアがクロス円の上昇を牽引しよう。
ただ、問題はドル高も同時に発生し易い状況にシフトしつつある点だろう。ドルインデックスは94.00前後で底打ち感を強める陰陽のコマが出現している。背景にあるのは米金利に対する低下圧力の後退だろう。「株高+商品高」となれば、米金利への低下圧力が後退するのは当然であり、それが欧州通貨(ユーロ円/ポンド円)を中心にクロス円の上昇幅を限定する可能性がある。通常ならば「株高+米金利上昇」はドル円(USD/JPY)上昇要因となる。しかし、昨日の状況をみればわかる通り、国内外のファンダメンタルズの変化や肝心のイエレンFRBがハト派スタンスに転向している現状では、リスク選好の恩恵(=株高+米金利上昇の影響)をドル円(USD/JPY)が完全に享受する状況にはない。よって、ドル円のトレンドはクロス円次第ということになり(=ドル円が円安ドライバーとなれないため)、目先は下記「Technical analysis highlights」で指摘しているリトレースメント61.80%レベルの109.04前後(もしくは8日高値109.10レベル)までを現状の戻り高値と想定したい。

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