2015年後半の見通しと本日の焦点

Market Overview-2015年後半の見通し

bg_data_1353383

前半同様、2015年後半も金融政策がメインテーマとなろう。日欧と比較しイエレンFRBがリードする状況に大きな変化は見られないだろう。しかし、ドル高トレンドは小休止することが想定される。その最大の理由はもうひとつの重要なテーマ、新興国経済の回復がテーマとして浮上する可能性があるからだ。
2015年前半は米金融引き締めの影響を受け、新興国通貨や株式は不安定な状況が継続しよう。だが、米国の持続的なファンダメンタルズ回復と日欧が潤沢な流動性を供給し続けることで、今年後半は構造改革を推進する新興国の経済も徐々に回復に向かうことが想定される。また、原油安もこれら新興国経済にとりポジティブ要因となろう。構造改革が期待されるインドやトルコとった国々はエネルギー輸入国だが、これら新興国にとって原油安はインフレ抑制やエネルギー輸入コストの削減、さらには経常収支の改善を促す要因となるからだ。

構造改革を推進する新興国が徐々に回復の兆しを見せれば、マーケットは現在の「フラミンゴ構造(米国経済が世界経済を支える構造)」からの脱却を想定し、新たなポジションを構築しようとするだろう。外為市場では構造改革の期待が強い新興国通貨、例えばエネルギー改革を推し進めるメキシコペソ、各種規制緩和(特に金融市場改革)に乗り出すことが期待されているインドルピー、ジョコ・ウィドド大統領の下、インフラ整備の推進や財政負担となっている燃料補助金の削減に乗り出すことで経済構造改革が期待されるインドネシアルピア等が対ドルで堅調に推移する可能性があろう。また、日欧の潤沢な緩和マネーの影響から資源国通貨も対ドルで反発地合いを強めることが想定される。

投資家がよりハイリスク・ハイリターンの通貨へと資金をシフトさせていく過程で、ドル相場は2015年前半に積み上がったドルロングを調整するフェーズに入るだろう。

円相場は、今夏に調整が入ることが想定される。ただ、原油安の影響により物価目標2%の達成は困難と想定されることから、日銀は今年後半いずれかの時点で緩和強化を断行せざるを得ない状況に追い込まれることが想定される。よって、年後半には再び円安トレンドが鮮明となろう。

Today’s Outlook -欧米中経済指標にらみ

株式市場ではギリシャリスクを背景にリスク回避ムードが強まっている。本日発表される欧米中経済指標が総じて市場予想を下回るようならば、株式市場はさらに下値を模索する展開となろう。逆に総じて予想以上ならば、反発要因と捉えたい。

円相場は株式にらみの状況が継続しよう。特に注視すべきは昨日も指摘したユーロ円の動向だろう。ギリシャリスクが意識される中、グローバル株式市場が引き続き軟調な地合いとなれば、ユーロ円が円高のけん引役となることが想定される。テクニカル面では141.64レベルで推移している一目/雲の下限が目先の攻防分岐となろう。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 120.83:昨年12月23日高値 120.00:レジスタンスポイント
サポート 118.86:昨年12月30日安値 118.82:リトレースメント38.20%

短期サポートラインを下方ブレイク。119円台の維持が焦点として浮上してきた。株式の下落に伴い118円台への攻防へシフトした場合、昨年12月30日安値レベルでの攻防が注目される。昨年12月23日高値120.83からの38.20%レベルがすぐ下の118.30レベルに位置している。上値は120円台への再上昇が焦点となろう。
尚、直近のオーダー状況だが、119.20、119.00、118.80、118.50レベルにはビッドが観測されている。

ユーロ円

レジスタンス 144.16:1月5日高値 143.00:レジスタンスポイント
サポート 142.28:1月5日安値 141.64:一目/雲の下限

短期サポートラインの下方ブレイクと株式市場で再び調整色が強まっている現状を鑑みるに、さらなるダウンサイドリスクを警戒すべきだろう。目先の焦点は142円台の維持となろう。141円台へ下方ブレイクした場合は、一目/雲の下限での攻防が次の焦点として浮上しよう。
尚、直近のオーダー状況だが、143円前にはオファーが観測されている。ビッドは142.00レベルに観測されている。また、142.00下にはストップの観測あり。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

投資手法・戦略ガイド

  • 取引プランの作成

    取引プランは、取引目標を明確にして達成する上で使用できるツールの一つです。ここでは、個人の計画を立てる方法と、それを実行する方法について解説いたします。

  • 商品の基礎知識

    商品は、ほぼすべての製品の裏側の不可欠要素として、近代経済になくてはならないものです。不安定ながらも価値の高い天然資源が、幅広い取引の世界でどのような位置を占めるのか学んでいきます。

  • 注文とは

    ポジションを保有・清算できるいくつかの方法を学びます。単純な直接取引から、人がいなくても自動で指示を出すような取引までいろいろあります。注文取引により、利益額をあらかじめ設定したり損失額に対してストップをかけたりできます。複数の注文方法を紹介するとともに、利用方法を説明いたします。