株高優勢の中注目の通貨ペアはEUR/USD

アナリストの視点-株高オンリーのリスク選好

ユーロドル

米国の金融引締めリスク後退を背景にグローバル株式市場ではリスク選好優勢の状況が継続中。ただ、主要な欧米株式の上昇幅は縮小傾向にある。また、昨日の原油先物が反落し、NY外為市場では資源国通貨や新興国通貨買い圧力が後退する等、完全にリスク選好へ回帰するムードはまだ感じられない。

連日の株高を背景に米国株式は9月連邦公開市場委員会(FOMC)後の下落幅を埋める展開となるも、米国債券市場では2年債利回りが0.63%前後、10年債のそれが2.1%手前でレジストされる状況となっている。いわば現在のマーケット(=株高に追随できない米金利の状況)は「株高オンリーのリスク選好」状態であり、過去の経緯を振り返れば、この状況下での外為市場はドル売り圧力が強まり易い。一方、買われ易い通貨は資源国通貨である。事実、昨日海外時間でのUSD/CADは8月13日以来となる1.30割れの局面が散見された。またAUD/USDはFOMC後の下落幅を埋めることに成功し、NZD/USDは8月下旬に発生した中国ショック前後の水準(0.66ミドルレベル)まで反発している。

しかし、この状況が継続するかどうかは、米国株式が本日以降より本格化する四半期(Q3)決算を乗り切れるか否かにかかっていることは、既に指摘済み。国際通貨基金(IMF)が世界経済の見通しを下方修正し、日銀による緩和強化期待が高まらない中、新興国(特に中国)の景気減速とそれに伴う資源価格の低迷による悪影響が、冴えない企業決算につながれば、ヘッジファンドを中心とした利確の動きが10月中旬以降強まる可能性がある。その場合、外為市場では一転して対円&ユーロでの資源国通貨売り圧力が強まろう。新興国通貨(特に高インフレ、慢性的な経常赤字そして政治リスクに直面しているブラジルレアルやロシアルーブル)でも売り圧力が強まろう。

本日の焦点-EUR/USD、トライアングルブレイクなるか

本日の外為市場も株式にらみの展開となろう。注目すべき通貨ペアはEUR/USD。「株高=ユーロ売り/株安=ユーロ買い」というパターンが確立される中、テクニカル面ではトライアングル内でのこう着状態が継続中。ただ、レンジブレイクの兆しが見え始めており、本日の株式動向次第ではそれを達成する可能性がある。

ユーロ相場や株式動向を左右する要因として注目したいのは、日本時間20時の英中銀政策委員会と20時30分に公表予定の欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨。前者はEUR/GBP経由でEUR/USDの変動要因となる可能性がある。後者は、欧州株式経由でEUR/USDの変動要因となろう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 121.00:レンジの上限 120.90:200日MA
サポート 119.50:短期サポートライン 119.00:レンジの下限

引き続き攻防分岐は120.50-90。日足の雲(120.31-120.90)及び200日200日MA(赤ライン)が密集しているこのゾーンを突破出来ない限り、119円割れリスクは残る。
一方、目先のサポートポイントは日足の一目/転換線(黄ライン)及び短期サポートライン(白点線)となろう。
尚、直近のオーダー状況だが121.00から121.50前後にかけてはオファー優勢。119.50、119.30及び119.00にはビッドが観測されている。ストップは120.60上、119.30下にそれぞれ観測あり。

EUR/USD

レジスタンス 1.1300:レンジの上限 1.1270:トライアングル上限
サポート 1.1185:トライアングル下限 1.1157:89日MA

上記の通りトライアングルの上限と下限、どちらをブレイクするかが最大の焦点。上限ブレイクの場合は、レンジの上限である1.13を突破する展開を想定。
一方、下限ブレイクの場合は、89日MAを維持できるかが次の焦点となろう。尚、直近のオーダー状況だが1.1300にはオファー、89日MA下の1.1150にはビッドがそれぞれ観測されている。また、1.1140下にはストップの観測あり。

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