外為市場のトレンドは株式動向次第

アナリストの視点-米四半期決算と株式の反応を注視

ディーラー

2日の米国マーケットは、低調な9月の米雇用統計を受け「株高/金利低下」で反応。海外リスク(中国の景気減速・ドル高・資源価格の低迷等)の高まりにより米国経済への先行き不透明感が意識される中、米株が株高で反応した事実は、依然として株式市場における利上げへの耐性が不十分であることを示唆している。今回の結果を受け、FF金利先物市場での10月利上げ確率は5%まで低下。12月のそれも30%程度となっており、これまでのように米金利に上昇圧力がかかる状況ではなくなっている。

その株式市場だが、今週から米株にらみの展開が継続しよう。週後半より主要な米国企業の四半期決算が順次発表されるが、米調査会社ファクトセットによれば7-9月期の主要500社の1株利益は前年同期比4.5%減と、4-6月期の同0.7%減から悪化する見通しとなっている。その主因は、資源価格の低迷によるエネルギーセクターの大幅減益と思われるが(トムソン・ロイター調べによればエネルギーセクターでは65%の減益が見込まれている)、海外リスクの影響を受け実際の決算内容が総じて市場予想を下回り、且つ将来の利益見通しでも下方修正が相次げば、米株主導でグローバル株式市場が下値を模索する展開が想定される。

米企業決算を背景にグローバル株式市場での不安定化が長引けば、外為市場では円&ユーロ買い優勢の展開となろう。一方、予想外にも好調な企業決算が続けば、米株が持ち堪えることで利上げ期待後退を背景としたドル売りも限定的となろう。ただ、リスク回避の根底にある中国の景気減速を背景とした世界経済の先行き懸念が払しょくされない限り、リスク選好ムードの高まりは限定的となろう。よって、外為市場における短期ビューは、株安を背景とした円及びユーロ買い(資源国通貨及び新興国通貨売り)優勢の局面が多く散見されるケースとレンジ相場を形勢するケースを想定したい。

本日の焦点-外為市場はレンジ相場を想定

本日の外為市場はレンジ相場を想定したい。東京時間は国内株式にらみの展開となるだろうが、2日の海外株式動向を鑑みるに、週明けの国内株式が大きく崩れる可能性は低いだろう。よって、円安優勢を想定したい。

海外時間も株式、特に米株にらみの展開となろう。米企業決算が本格化する前の利確の動きに警戒したい(この場合ドル安・円高&ユーロ高を想定)。また、日本時間23時に発表される9月ISM非製造業景況指数及び同月労働市場情勢指数(LMCI)の内容も米株の変動要因となろう。
要人発言では、22時15分に利上げについてタカ派寄りのジョージ・カンザスシティ連銀総裁の講演が予定されている。講演内容によっては、NYタイム序盤にドル高圧力を強める要因となる可能性があろう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 121.00:レンジの上限 120.90:200日MA
サポート 119.00:レンジの下限 118.68:10/2安値

今週も119.00-121.00のレンジを想定。アップサイドで注視すべきテクニカルは、日足の一目/雲(120.56-120.75)と200日MA(青ライン)となろう。
一方、下値の焦点は、2日に短期サポートライン(白点線)を一時的にせよ下方ブレイクしたことを考えるならば、119円台の維持となろう。
レンジの上限を上方ブレイクした場合は121.50、下限下方ブレイクした場合は118.40がそれぞれ次のターゲットとして浮上しよう。

EUR/USD

レジスタンス 1.1300:レンジの上限 1.1281:9/29高値
サポート 1.1155前後:89日MA&サポートライン 1.1100:レンジの下限

今週も引き続き1.1100-1.1300のレンジをどちらにブレイクするかが焦点となろう。レンジ内で注視すべきテクニカルポイントは上記の通り。
一目/転換線(赤ライン)突破のムードが強まっており、且つ短期サポートライン及び89日MA(緑ライン)が相場をサポートし続けている状況を考えるならば、レンジの上限ブレイクを常に意識したい。

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