焦点はドル高&株高の維持

Market Overview -ドル高も上値の重いUSD/JPY

トレーダー

3月31日の外為市場は、ユーロ売り優勢の展開に。欧州中央銀行(ECB)による緩和強化を受けた欧州債利回りの低下(独10年債利回りは0.20%割れ)、ギリシャ懸念の再台頭そして3月の消費者物価指数(HICP、速報値)が3ヵ月連続のマイナスとなったことを受け、EUR/USDは10日ぶりの安値水準(1.0713)まで下落。世界的な株安の影響も合わさりEUR/JPYも先月19日以来となる128円ミドルをトライする展開となった。また、低インフレと選挙リスクに直面する英ポンドや利下げ観測がくすぶる豪ドルに対しても、ユーロは下値トライとなった。

一方、ドル相場は総じて堅調に推移。ドルインデックスは再び21日MAを突破し、本日の東京時間を迎えている。

直近2日間のUSD/JPYのローソク足の形状を確認すると、3/30が大陽線、3/31が気迷いを示す十字線(陰線)となっている。上述した通り、昨日はドルインデックスが21日MAを再び突破し、世界的にドル高圧力が強まっている状況を示唆。それにもかかわらずUSD/JPYで十字線が示現した事実は、ドル高のみではUSD/JPYの上値トライに限界があることを示している。では、今後USD/JPYが120円台を堅持し続け且つ直近高値122.03をトライするには、何が必要か。それは言うまでもなく世界的な株高の維持だろう。株高維持は米金利の低下圧力の後退要因となるだけでなく、クロス円のサポート要因(ドルストレートにおける下落圧力の相殺要因)ともなるからだ。実際、3/30の大陽線示現がこの点を示唆している。

その株式動向だが、不安定化が続く米国株式が四半期決算シーズンを乗り切れるかが、目先の焦点となろう。過去1年間の米株の調整入りパターンを振り返ると、四半期決算に絡んでの調整が確認される。米金融引き締めとドル高懸念がくすぶる中、このパターンまで当てはまる展開となれば、米株は下値トライとなろう。緩和マネー流入期待により高値圏を維持している日欧株式も、リスク選好の先導役である米株の調整が長引けば、それに連動し調整色を強めよう。結果、外為市場でドル高トレンドが継続しても、USD/JPYだけは上述した2つのサポート要因を受けることなく、下値トライの展開となろう。

Today’s Outlook 焦点はドル高維持と株式動向

本日の外為市場の焦点は、ドル高の維持にあろう。ADP雇用統計(3月)やISM製造業景況指数(同月)の結果ドル高維持となれば、EUR/USDの下落幅拡大を背景にユーロ相場全体が下値を模索する展開となろう(EUR/JPYは3/13安値126.90を起点としたサポートライの攻防が焦点)。また、低迷する原油価格に加え、約6年ぶりの安値圏まで低下した中国/青島デリバリーの鉄鉱石価格の影響から、資源国通貨(特に輸出シェアの高い豪ドル、南アフリカランド、ブラジルレアル)も対ドルで軟調な地合いとなろう。

USD/JPYは上記の通り、株式動向次第でトレンドが左右されよう。チャートポイントについては下記「TECHNICAL ANALYSIS HIGHLIGHTS」を参照されたい。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 120.50:レジスタンスポイント 120.39:21日MA(緑ライン)
サポート 119.83:10日MA(赤ライン) 119.76:一目/転換線(青ライン)

根強いドル高圧力を考えた場合、グローバル株式が総崩れとならなければ一目/転換線の水準は維持する公算が大きいだろう。一方、上値は昨日見事に上値を抑えた21日MAの突破が焦点となろう。そのためには、株高維持が必須条件であることは上述した通り。
尚、直近のオーダー状況だが120.50にはオファー、119.80&119.50にはビッドが観測されている。

4/1 USD/JPY 日足チャート

EUR/USD

レジスタンス 1.0854:一目/転換線(赤ライン) 1.0789:21日MA(緑ライン)
サポート 1.0680:短期サポートライン 1.0602:リトレースメント61.80%

再びユーロ売り圧力が強まる中、短期サポートラインを下方ブレイクした場合はリトレースメント61.80%レベルまで下値を模索する展開を想定したい。一方、上値は21日MAトライが焦点となろう。
尚、直近のオーダー状況だが1.0860レベルにはオファーが観測されている。

4/1 EUR/USD 1時間足チャート

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