焦点はユーロHICPと米FOMC議事録

Market Overview-ユーロ円、140円トライが視野に

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6日のグローバル市場もリスク回避優勢の展開となった。この日発表された12月ISM非製造業景況指数は56.2と、半年ぶりの低水準に落ち込んだ。ギリシャリスクと原油価格の低迷(6日は一時47.55ドルまで下落)が意識されているタイミングで、冴えない米指標データは投資家のリスクセンチメントをさらに悪化させる要因に。結果、米株は続落。S&P500種株価指数に至っては5日続落と、直近13カ月で最長の連続安となった。

リスク選好の先導役を失ったことでグローバル株式市場も総じて売り優勢の展開に。一方、米債券市場では各ゾーンで利回りが低下し、米10年債利回りに至っては2.00%割れとなった。また、欧州債券市場では欧州中央銀行(ECB)による緩和強化観測も重なり、独10年債利回りが0.442%と過去最低を更新。フランス、オランダ、ベルギーといったコア国の国債利回りも過去最低を更新した。

グローバル株式市場の不安定化に伴い、外為市場ではクロス円を中心に円高圧力が強まった。特にユーロ円は目先の攻防分岐であった日足の一目/雲の下限を一気に下方ブレイク。ECBによる緩和強化観測に加えギリシャリスクが株式市場を圧迫している現状も考えるなら、節目の140.00トライが視野に入ったと想定すべきだろう。ドル円はユーロ円をはじめとしたクロス円に引きずられるかたちで下値を模索する状況が継続しそうだ。短期テクニカルポイント(昨年12月16日安値を起点としたサポートライン&直近高値120.83からの38.20%戻し118.80レベル)がすでに破られている現状を考えるなら、115円台への攻防へシフトする可能性を意識すべきフェースに入ったと想定している。

Today’s Outlook -ユーロHICPと米FOMC議事録

グローバル株式市場反転の鍵は米国株式にあろう。米株のトレンドが経済指標に左右されている現状を考えるならば、米雇用統計(12月分)が発表される9日まで待つ必要がある。値ごろ感からの買戻しも考えられるが、本日のグローバル株式市場もリスク回避優勢の展開に警戒したい。

注目材料は2つ。ひとつは、日本時間19時に発表される12月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値となろう。予想以上に下振れる内容となれば、1月緩和強化が意識されユーロ売りを誘発しよう。より注視すべきは株式市場の反応だろう。「緩和マネー流入期待>ディスインフレ懸念」を背景に欧州株式でのリスク回避ムードが一時的に後退するならば、外為市場での円高圧力は後退しよう。逆の展開ならば、ユーロ円はさらに下値を模索しよう。

もうひとつは、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録となろう。現在のマーケット状況を鑑みるに、警戒すべきはタカ派サプライズにあろう。昨年12月のFOMC会合後、イエレン議長は早期利上げの可能性に言及。6月前の利上げの可能性を意識させる内容となれば、米金融引き締め懸念を背景に新興国市場がさらに混乱する可能性がある。その場合、外為市場ではリスク回避のドル買い・新興国通貨売りとなろう。また、グローバル株式市場でのリスク回避継続の可能性も高めることから円高進行にも警戒したい。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 119.51:1月6日高値 119.00:レジスタンスポイント
サポート 117.93:リトレースメント23.60% 117.58:リトレースメント61.80%

上述の通り短期テクニカルポイントを尽く下方ブレイクしたことで、下落(円高)リスクが高まっている。今後注目すべきは2つのリトレースメントとなろう。ひとつは、2014年高値121.86からの23.60%戻し117.90前後。もうひとつは、昨年12月23日高値からの61.80%戻し117.58レベル。これらサポートポイントをも一気に下方ブレイクする展開は、115円台の攻防へシフトする可能性を高めよう。一方、上値は119円ミドルレベルの突破が注目される。
尚、直近のオーダー状況だが、119.50&120.00にはオファーが観測されている。118.00&117.50レベルにはビッドが観測されている。

ユーロ円

レジスタンス 141.64:一目/雲の下限 141.00:レジスタンスポイント
サポート 140.56:1月6日安値 140.00:サポートポイント

大陰線による攻防分岐・一目/雲の下限ブレイクは、心理的節目の140円トライを暗示している。一目/遅行線(黄ライン)の動向もこの点を示唆。一方、上値は雲の下限がレジスタンスとなるかが注目されよう。尚、直近のオーダー状況だが140.50&140.00には厚いビッドが観測されている。これら水準の下にはストップの観測あり。

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