焦点はドル高トレンドの継続

Market Overview-絶妙な雇用統計の結果

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ドル高トレンドの継続、今週もこの点が外為市場の焦点となろう。注目された9月の米雇用統計で非農業部門雇用者の伸びは24.8万人と、市場予想の21.5万人を大きく上回った。一方、失業率も5.9%と、2008年7月以来の水準まで低下。強い雇用統計の結果は外為市場でのドル高圧力を強めユーロドルは心理的節目1.2500までドル高が進行し、ドル円は再び節目の110円台へ向け上昇する展開に。新興国&資源国通貨でもドル買い優勢の展開となった。ただ、25万を大きく超える雇用増とはならず、且つ賃金に関して目立った伸びが見られなかったことから、今回の雇用統計が早期利上げ観測を台頭させるインパクトはなく、米国株式は素直に好感。S&PP500は前日比1.1%高の1967.90と2カ月ぶりの上昇幅となれば、ダウ平均は節目の17,000ドルを回復。米金利は小幅な上昇にとどまった。

今回の雇用統計が、強すぎず弱すぎず絶妙な内容となった点はグローバル市場にとって安心材料となろう。米株では再び上値トライの展開となる可能性が高まると同時に、米金利変動リスク(急激な上昇リスク)が後退するからだ。事実、3日のグローバル株式市場は総じてリスクオン優勢の展開となった。絶妙な雇用統計の結果、米国マーケットが落ち着きを取り戻したことでドル円相場は今週100.09(0月1日)高値を突破する可能性がある。ユーロドルは1.25割れを想定したい。

ドル高トレンドの行方を見極める上で今週注目すべき材料は、日銀金融政策決定会合、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の講演そして米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録だろう。日銀金融政策決定会合に関しては、直近の円安進行や日本株の水準、そして日銀短観の結果を鑑みるに、今回の会合で追加緩和導入を示唆することはないだろう。ただ、上述したマーケット動向も鑑みるに、黒田日銀が追加緩和に関する具体的な言及を避けても、円買いは限定的となろう。

一方、9日のドラギECB総裁の講演では、量的緩和(QE)導入の可能性について言及してくるかが注目される。ただ、この点についての言及がなくても、先週のECB理事会後のユーロドルの動向を振り返るなら、脆弱なファンダメンタルズと先行き不透明感(イタリアのリセッション入り、ドイツ経済の失速、東欧の地政学リスク等)を背景に、ECBは今年12月の理事会、もしくは来年初めにも米連邦準備理事会(FRB)が導入しているQEを実施せざるを得ない状況に追い込まれると、マーケットが想定していることがうかがえる。よって、一時的なユーロのショートカバーの展開となってもとなっても、1.25割れは時間の問題と想定した方がいいだろう。

米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録に関しては、タカ派サプライズに注意したい。具体的な利上げの時期について活発な議論が行われていたことが判明するならば、マーケットはFRBが経済データ次第で早期利上げに踏み切る可能性を意識しよう。この場合、米株の圧迫要因となり、リスク回避のドル高を誘発する可能性がある。

Today’s Outlook -レンジ相場の一日

本日は中国、シンガポール、マレーシア、インドの各市場が休場。重要経済指標の発表も予定されていない。また明日以降、日英豪の中銀イベントが控えていることも考えるなら、レンジ相場の一日となる可能性が高いだろう。

円相場は株式にらみの展開となろう。米株高維持を背景に日経平均が底堅い展開となれば、ドル円は110円をトライする展開となろう。利上げ期待が強いポンド円も上値トライの展開となろう。一方、ユーロ円や豪ドル円はストレートでのドル買いの影響により、ポンド円と比較し上値の重い展開が想定される。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 1110.50:レジスタンスポイント 110.09:10月1日高値
サポート 108.33:21日MA(青ライン) 107.13:9月17日安値

目先の焦点は110.09の突破。110.10-10レベルにはオファーが並んでいる。このレジスタンスポイントを突破した場合は、ストップを巻き込み厚いオファーが観測されている110.50を目指す展開となろう。一方、下値は21日MAの攻防に注目したい。ただ、このテクニカルポイントを下方ブレイクしても、107円台維持ならば調整の範囲内だろう。

ユーロドル

レジスタンス 1.2700:レジスタンスポイント 1.2670:10日MA
サポート 1.2500:心理的節目 1.2400:サポートポイント

1.25割れを意識する局面にきている。このポイントでは厚いビッドとオプションバリアの観測があり神経戦とあるだろうが、下方ブレイクした場合は、1.2400に向けユーロ売りがさらに加速しよう。一方、上値は10日MAを突破出来るかが注目される。1.2700-10にかけてはオファーが観測されている。

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