株式と経済指標の両睨み

Market Overview-株高オンリーのリスク選好は継続

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23日の米株式市場でS&P500種株価指数は、アップル等テクノロジー株がけん引役となり3.48ポイント高の1987.01で終了。約3週間ぶりに過去最高値を更新した。ダウ工業株30種平均は航空機大手ボーイングの冴えない決算等が意識され、軟調な地合いに終始。しかし、下落幅は前日比0.2%安と限定的。ウクライナ空軍の戦闘機2機が親露派の攻撃により撃墜されたにもかかわらず、主要な欧州株価指数が堅調に推移したこと、NY外為市場では円高圧力が後退し、新興国&資源国通貨が対ドル&円で堅調に推移したこと、米金利に目立った動きが見られないこと、そしてNY金先物では上値の重い状況が続いていることを鑑みるに、ウクライナや中東の地政学リスクは徐々に織り込んできていると言えるだろう。

上記のマーケット動向で最も注目すべきは、新興国&資源国通貨が堅調に推移したことだろう。日米欧の緩和継続を背景にグローバル株式が堅調さを維持する一方、金利の低空飛行が続いている現状が新興国&資源国通貨のサポート要因となっていることは、昨日指摘した通り。来週は連邦公開市場委員会(FOMC)が予定されているが、それまでの焦点は、『株高+低金利』を背景とした現在のリスク選好相場が継続するかどうかだろう。その鍵は先導役である米株が握っているが、地政学リスクを織り込み、また総じて好調な企業決算やFOMC前に米金利を大きく変動させる経済指標 /イベントが予定されていないことも考えるなら、米株は最高値圏を維持する公算が大きい。よって、外為市場では新興国、資源国そして高金利の各通貨が堅調に推移しよう。対照的に金利と流動性の面から円は、上記の通貨に対し軟調な地合いとなろう。また、欧州中央銀行(ECB)による緩和強化が意識され続けているユーロも同様の展開となろう。

Today’s Outlook -経済指標にらみの一日

本日、外為市場のトレンドを左右する材料は2つ。まず注目すべきは、米企業決算とそれを受けた米株の動向だろう。株高維持ならば上述の通り。逆に崩れるようならば、逆の展開となろう。

もうひとつの材料は経済指標。アジア時間は中国・HSBC製造業購買担当者景気指数(7月、PMI)速報値、欧州時間は独仏そしてユーロ圏の各種PMI速報値(7月)、そしてNY時間には木曜日恒例の新規失業保険申請件数と新築住宅販売件数(6月)が順次発表される。早朝のRBNZによるハト派声明(NZD高に対する懸念と利上げサイクル停止の示唆)がNZD売りを誘発。豪ドルも連れ安する状況の中、中国PMIの内容次第でオセアニア通貨のさらなる下落もしくは反発を誘発しよう。

欧州のPMI指数は、総じて前回値よりも低下する見落としとなっている。予想以上に冴えない内容ならば、ユーロ売り圧力を強めよう。その場合、ユーロドルは目先のサポートポイント1.3450レベルの下方ブレイクを想定したい。

NY時間に発表される米経済指標は、ドルショートカバーの材料として注目したい。ただ、そのような展開となるには、米株高をサポートしている好調な企業決算も同時に求められる。これらが投資家のリスク許容度を拡大させるならば、米金利への低下圧力が後退することで、上記のショートカバーを誘発しよう。だが、日米欧の緩和継続や米金利のレンジ相場(低空飛行)を考えるなら、上昇幅は限られよう。

Today’s chart point

ドル円

レジスタンス 101.80:7月16日高値 101.56:21日MA
サポート 101.00:サポートポイント 100.75:2月4日安値

101円台を維持する状況が継続している。だが、上値の重い状況に変化がない事実を考えるなら、101円割れを常に意識すべきだろう。100円台への攻防へとシフトした場合の攻防分岐は、100.82(5月21日安値)&100.75(2月4日安値)となろう。101.00、100.80そして100.75にはビッドが観測されている。一方、上値は目先、21日MA(赤ライン)での攻防が焦点となろう。尚、本日も101.65から102.00にかけては断続的にオファーが並んでいる。

ユーロドル

レジスタンス 1.3530:7月22日高値 1.3500:心理的節目
サポート 1.3450:サポートポイント 1.3400:サポートポイント

目先の焦点は、厚いビッドが並んでいる1.3450レベルでの攻防だろう。このサポートポイントをも下方ブレイクする展開は、1.3400トライの可能性を高めよう。1.3450、1.3425そして1.3400にはそれぞれ厚いビッドが並んでいる。一方、上値は1.35台への再上昇が焦点となろう。1.3520から1.35ミドルにかけてはオファーが観測されている。

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