各国経済イベントに左右される一週間

Market Overview-今週の焦点

日本- 展望リポート

今週の外為市場は、日米イベントに注視する一週間となろう。国内イベントで注目すべきは4月30日(水)の日銀金融政策決定会合となろう。今回は経済・物価情勢の展望(展望レポート)が公表されるが、今後2年程度における経済・物価見通しが日銀のシナリオに沿って上昇し続けるという強気のスタンスを示せば、国内株式の売り要因となろう。また、国内株式で上値の重い展開となれば、外為市場では一定程度の円高圧力となって波及しよう。

米国- FOMC&各種経済指標

しかし、日銀イベントのみをもって円高圧力が強まったとしても、例えばドル円が目先の重要サポートポイント101.20や100.75レベルを下方ブレイクする展開は想定しにくい。リスクオンの先導役である米国株式では、総じて好調な米企業決算と経済指標を背景に底打ち感が強まっているからだ。ここが崩れない限り、展望リポートの内容を受け追加緩和期待後退による株安・円高の展開となったとしても、少なくとも外為市場に関しては、対円で新たな外貨買いの機会を提供する可能性の方が高いだろう。

その米国株式だが、今週は4月29-30日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)と各種経済指標に左右されるだろう。FOMCに関しては、直近のイエレン連邦準備理事会(FRB)議長の言動から鑑みるに、ハト派スタンスを踏襲するものと思われる。サプライズは「タカ派」スタンスと受け取られかねない声明文を公表した場合だろう。その際の米国マーケットは、株安・金利上昇となり、外為市場ではドル買い圧力が強まろう。米株安の影響により円買い圧力も強まろう。また5月1日には、イエレン議長の講演がワシントンで予定されている。こちらも発言内容次第でドル相場や円相場の変動要因となろう。

一方、経済指標では、4月30日(水)の1-3月期 四半期実質国内総生産(速報値) と5月2日(金)の米雇用統計にマーケットの焦点が集中しよう。前者は、異例の寒波の影響を受け、昨年10-12月期の+2.6%から冴えない個人消費等を背景に+1.2%前後まで落ち込む見通しとなっている。イエレン議長が指摘するように、今年初めの冴えない経済指標の内容が寒波による一時的な現象であるとGDP統計、その後の雇用統計で示されれば、米株は将来の景気回復期待を背景に史上最高値圏での推移が継続しよう。そして、安全資産からリスク資産への資金シフトにより米金利への低下圧力が後退し、外為市場ではドル買い優勢の展開となろう。

逆に総じて冴えない内容となれば、米株安・債券高(金利低下)を背景に円買い&ドル売り優勢の展開を想定したい。

 

日米以外- ユーロ圏&中国経済指標

日米のイベント以外で注目すべき材料は、ユーロ圏&中国の経済指標だろう。ユーロ圏では、4月30日(水)の消費者物価指数(速報値)に注目したい。市場予想は現時点で+0.8%(前回値+0.5%)。域内のディスインフレ懸念を後退させる結果となれば、欧州中央銀行(ECB)による緩和強化の観測も後退することで、ユーロは対ドル&円で底堅い展開となろう。逆に市場予想を下回れば、ユーロ売り圧力を強めよう。また、同日発表される独失業率(4月)や5月2日(金)のユーロ圏失業率(3月)もユーロ相場の変動要因となろう。

一方、中国経済指標では、5月1日(木)の製造業PMI(4月)に注目したい。マークイット/HSBCが発表した4月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は48.3と、構造改革の影響から拡大と縮小の節目である50を4カ月連続で割り込んだ。1日の指標でも製造業の減速傾向を示す内容となれば、豪ドルや新興国通貨にとってはネガティブ要因となろう。逆に市場予想を上回れば、中国の景気減速懸念が一時的にせよ後退することで、これら通貨にとってはポジティブ要因となろう。

 

Today’s Chart Point

ドル円

レジスタンス 102.89:89日MA 102.73:一目/基準線(日足)
サポート 101.80:サポートポイント 101.45:サポートライン

上値は引き続き、日足の一目/基準線(赤ライン)の攻防が焦点。上方ブレイクの場合、89日MA(青ライン)まで上振れる可能性あり。下値は目先、101.80レベルを維持出来るかどうか注目。下方ブレイクした場合は、サポートラインを目指す展開を想定したい。

ユーロドル

レジスタンス 1.3896:ボリンジャー上限 1.3865:4月17日高値
サポート 1.3805:21日MA 1.3789:一目/基準線

上値は4月17日高値1.3865レベルの突破が焦点。上方ブレイクの場合は、ボリンジャー上限が次の焦点として浮上しよう。一方、下値は21日MAを維持出来るか注目。下方ブレイクの場合は、4月24日同様、一目/基準線が相場をサポートするかが注目される。

 

Today's Chart 

ドル円チャート
ユーロドルチャート

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