FOMC後のマーケット動向が焦点

Market Overview-焦点はFOMC後

今週も引き続き、緊迫した状況が続くウクライナ情勢がリスクオフ要因として意識されるだろう。16日に実施されたロシア編入の是非を問う住民投票では、95.5%がロシア編入を支持した(ロシア通信)。今回の結果を受け、米国と欧州連合が週明けに何らかの制裁措置に踏み切れば、欧州株式を中心にリスクオフの状況が継続する可能性が高まろう。株式市場での不安定化が続けば、外為市場では円買い圧力が強まろう。

このような状況の中、リスクオン回帰へのきっかけは、やはり米国イベント次第だろう。そのイベントで今週最も注目すべきは、18-19日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)だろう。米国債と住宅ローン担保証券(MBS)を合わせた現行の100億ドル縮小ペースは維持される公算が大きい。今回は、「フォワードガイダンス」が全面的に修正されるかどうか、この点が焦点となろう。失業率が数値基準である6.5%以下に低下しても、それが即利上げにつながらないことは連邦準備制度理事会(FED)サイドから既に示唆されている。また、ニューヨーク連銀のダドリー総裁も3月上旬の米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)とのインタビューで、現在の数値基準は「もはや適切ではない」と述べ、今回のFOMCがフォワードガイダンスの修正を行うのに適切な時期との考えを示している。よって、6.5%の数値基準撤廃も含めた修正により、超低金利政策の維持をFEDが示してくるならば、米国株式を中心に世界の株式市場が徐々に安定化へ向かう可能性が高まろう。そして外為市場では、週後半以降、再び円売り圧力が強まることが考えられる。

だが、気になるには2月19日に公表されたFOMC議事録(1月28日・29日開催分)で、一部メンバーが早期の利上げを主張していたことだ。また、フィラデルフィア地区連銀のプロッサー総裁に代表されるように、新興国経済の状況を注視しながらも、あくまでも米金融政策の指針は米国経済の状況次第というコンセンサスがFED内で確立していると思われる。今回のFOMCで将来の景気回復とそれに伴うインフレ率の上昇に言及し、且つフォワードガイダンスを維持した場合の焦点は米国株式と金利の動向だろう。米国の景気回復期待を背景に株高となれば、米金利が上昇してもリスクオフムードが強まる可能性は低いだろう。一方、米国株式が軟調な地合いとなり、米金利のみに上昇圧力が強まった場合はリスク要因と捉えられよう。米国マーケットが後者の展開となれば、外為市場では対ドルで新興国通貨の下落幅が拡大しよう。また、米国株式に加えて新興国の株式市場も軟調な地合いとなり、円買い圧力がさらに強まる展開も想定しておきたい。

今日のチャート

ドル円 出所:ProRealTImeチャート
ユーロドル 出所:ProRealTImeチャート

 

Today’s Outlook -ウクライナ情勢と米国経済指標

本日はウクライナ情勢と米国経済指標にらみの一日となろう。前者に関しては、米国と欧州連合が何らかの制裁措置に踏み切るかが注目される。その場合、マーケットは欧州株を中心にさらにリスクオフムードが強まる可能性がある。外為市場では円と&スイスフラン買い圧力が強まろう。

リスクオン反転のきっかけは米国イベントと指摘したが、FOMC以外で注目すべきは、やはり米国の経済指標だろう。本日も日本時間21時30分のニューヨーク連銀製造業景気指数(3月)より各種経済指標が発表される。総じて強い内容となれば、米景気回復期待を背景に米国株式が反発する可能性がある。その場合、外為市場では円買い圧力が後退しよう。だが、今週はFOMCが予定されていることから、リスクオン回帰の兆しが出てくるかどうかは、やはりFOMC次第ということになろう。

 

Today's Chart Point

ドル円

レジスタンス 102.00:レジスタンスポイント 101.86:3月14日高値
サポート 101.00:サポートポイント 100.75:2月4日安値

→102円台へ再上昇するか、101円台を下方ブレイクするかが焦点。しかし、現在のモメンタムを考えるなら、本日もドル安・円高を想定したい。101円台(週足の一目/基準線)を下方ブレイクした場合は、重要サポートポイント100.75レベルが次の焦点として浮上しよう。一方、102円台へ再上昇した場合は、102.50前後で推移している日足の一目/転換線(赤ライン)&基準線(黄色ライン)での攻防に注目したい。

ユーロドル

レジスタンス 1.3967:3月13日高値 1.3950:レジスタンスポイント
サポート 1.3843:3月12日安値 1.3800:サポートポイント

→3月13日高値1.3967を上方ブレイクすれば、節目の1.40を視野に入れる可能性が高まる。一方、下値は引き続き1.38台の維持が焦点となろう。

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