11月中は期待先行相場の継続を想定

Market Overview

21日の海外外為市場は堅調な国際商品市況を背景に資源国&新興国通貨買い優勢の展開となった。特に大幅続伸となった原油先物相場との相関性が高いカナダドルとロシアルーブルの上昇が目立った(対ドル)。堅調な国際商品市況は欧米株式のサポート要因となり、外為市場での円安圧力を強めた。ドル円は5月31日以来となる111.36レベルまで上昇した。

他の市場動向だが、NY原油先物相場(WTI12月限)は上記の通り大幅続伸。イランサイドから減産合意に向けたポジティブな発言が伝わったことが好感された。一方、12月利上げとトランプ政策への期待から上昇基調となっている米金利だが、この日は各ゾーンの利回りが低下。ただ、米感謝祭ウィークを前にした調整の色合いが強く低下幅は限定的。10年債利回りは2.3%台、2年債利回りは1.0%の水準をそれぞれ維持した。

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Analyst's view

昨日の動向で筆者の興味を惹いたのが、国際商品市況の動向だった。「産業の血管」といわれている銅先物価格(LME3ヵ月先物)は堅調推移となっている。米大統領選挙後に急上昇した経緯を考えるならば、トランプ次期大統領が打ち出しているインフラ投資への期待が先行していることは明白。一方、揺れ動く減産合意観測を背景に右往左往している原油先物相場も、直近は合意期待の方が強く意識され上昇中。どれも期待が先行しての上昇だが、その期待が剥落しない限り国際商品市況が大きく崩れる可能性は低い状況となってきた。事実、チャート①を確認すると、米ドル高のネガティブインパクトを跳ね返しCRB指数はプラス圏に浮上。WTI原油先物も下落率を急速に埋める展開となっている。
堅調さを増す国際商品市況に加えて、リスク選好の先導役となっている米国株式も期待先行を背景に、昨日は主要3指数が同時に最高値を更新する異例の展開となった。その結果、米国市場における株高と金利上昇の同時発生という「共存関係」も維持されている。これらの状況を考えるならば、筆者が指摘している11月中のリスク選好のドル高は継続する可能性が高いだろう。それは、ドル円が円安の牽引役になることを意味する。昨日は111.36レベルまで上昇。5月下旬の戻り高値の水準をトライする展開となっているが、上述した期待先行相場と111.50レベルに重要テクニカルポイントが存在しない点を考えるならば突破の可能性は高い。よって、より注視すべきレジスタンスポイントは、週足の一目/雲の下限が位置している112円前半と想定したい(チャート②参照)。また、クロス円で注視すべきは資源国通貨だろう。上述の通り国際商品市況がトランプ政策期待を意識し今後も堅調さを保つならば、資源国通貨の上昇がより鮮明となるからだ。原油先物相場との相関性が高いカナダドル/円は、今年最安値74.82レベルからのリトレースメント61.80%の水準83.46レベルのトライを想定したい。一方、豪ドル/円はドル円同、様週足の一目/雲の下限のトライが焦点となろう。今週は83.30レベルで推移している。


【チャート①:ドルインデックスと国際商品市況】

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【チャート②:ドル円】

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